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グリーンランド「売買不可」 Tシャツ人気に戦争の影、物資買いだめも

グリーンランド「売買不可」 Tシャツ人気に戦争の影、物資買いだめも

Posted January. 22, 2026 10:28,   

Updated January. 22, 2026 10:28


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トランプ米大統領に対するグリーンランド住民の反感は最高潮に達している。街の至る所で、エルファラソルプト(グリーンランド旗)や「反トランプ」のメッセージが書かれたプラカードや横断幕が見られた。各種公共機関や飲食店、一般家庭はもとより、街角のごみ箱や建設現場のクレーンの上にまで、エルファラソルプトが掲げられている。

記者がヌークで出会った住民の中には、トランプ氏がグリーンランド併合の意思を強調し、その過程でグリーンランドの買収や軍事オプションの行使も検討し得ると発言していることに、強い反発を示す人が少なくなかった。

看護師のミリエムさんは「他国を侵略できると信じているトランプは、21世紀ではなく、1970~80年代を生きているようだ」とし、「米国も過去には戻れないのと同じように、私たちも今のまま生きていきたい」と語った。

●「トランプの思い通りに買えるものではない」

最近、トランプ氏がグリーンランドを併合すれば、住民一人当たり10万ドル(約1億4700万ウォン)を支払うと述べたことについては、「現実を全く分かっていない」といった厳しい反応が相次いだ。

何世代にもわたりグリーンランドに暮らしてきた「先住民」だと名乗るケテリンさんは、「悪いが、お断りだ。私たちはすでに十分豊かで、資源も多い」とし、「今後、さらに多様な資源開発が進めば、私たちはより豊かになる」と話した。さらに「すべての人や国に固有の歴史と文化があるように、グリーンランドにもそれがある」とし、「勝手に私たちのアイデンティティや土地を奪うことはできない」と付け加えた。

実際、反トランプ集会で頻繁に叫ばれるスローガンの一つが「グリーンランドは売り物ではない」だ。金で問題を解決しようとするトランプ氏の認識と発言を真正面から批判する狙いがある。

現地のアウトドアブランドは最近、「Greenland is not for sale(グリーンランドは売り物ではない)」と記したフード付きトレーナーを発売したが、爆発的な人気を集めている。ヌーク中心部のアウトドア用品店の店員は「昨年、トランプが再び政権を握り、グリーンランド併合に言及してから本格的に販売を始めたが、最近は5度も完売し、追加生産を続けている」と話した。

●米・欧州対立激化で「戦争」への不安高まる

米国への反感を露骨に示す住民が多い一方で、米国と欧州の対立が先鋭化する中、将来への不安を訴える声も増えている。

不測の事態に備えて生活必需品の買いだめに走る住民や、ヌークを離れる準備を進めている住民もいる。ヌークの大学院で経営学を学ぶミエヌアさんは「平静を保とうとしても、ふとした瞬間に戦争が起きるのではないかという不安が押し寄せる」とし、「食料や水を大量に購入して備蓄する人が少なくないと聞いている」と語った。別のヌーク市民は記者に、「あなたはトランプが怖くないのか。こんな時期にグリーンランドに来るなんて…」と問い返した。

20日、グリーンランドのヌーク空港には、デンマーク政府が派遣した部隊が次々に到着した。非常事態に備え、兵士だけでなく消防要員も含まれているという。到着した兵士らは、「どのような任務に就いているのか」との問いに「答えられない」と述べ、すぐに現場へと向かった。

グリーンランド自治政府は、住民に対し「5日分の食料を備蓄する」などの勧告を盛り込んだ新たな指針を配布する準備も進めているという。グリーンランドのニールセン首相は同日、記者会見で、「米国が実際に軍事力を行使する可能性は低い」としつつも、「あらゆるシナリオに備えている」と述べた。デンマークのフレデリクセン首相も「もし我々に対する貿易戦争が始まれば、勧められることではないが、当然対応せざるを得ない。その状況に追い込まれることになる」と述べた。