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赤いドレスで世界を魅了 ファッションの巨匠ヴァレンティノ、天に還る

赤いドレスで世界を魅了 ファッションの巨匠ヴァレンティノ、天に還る

Posted January. 21, 2026 09:36,   

Updated January. 21, 2026 09:36


鮮烈な赤「ヴァレンティノ・レッド」とともに、世界の名だたる人物の衣装を手がけたイタリアのファッション界の巨匠、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ氏が19日(現地時間)、イタリア・ローマの自宅で亡くなった。94歳だった。

19日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズやAP通信などによると、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ/ジャンカルロ・ジャンメッティ財団は声明で、「ヴァレンティノは家族の愛に包まれ、静かに息を引き取った」と発表した。「彼は私たちすべてにとって、絶え間ない道しるべであり、インスピレーションであり、光、創造性、ビジョンの真の源だった」と追悼した。イタリアのジョルジャ・メローニ首相は、「彼は優雅さの巨匠であり、イタリア的オートクチュール(高級婦人服)の永遠の象徴だ」と述べ、「私たちは伝説を失ったが、彼の遺産は永遠に残り続けるだろう」と哀悼の意を表した。

ヴァレンティノは、華やかなドレスと人目を引く赤を武器に、半世紀にわたりファッション界を牽引してきた。なかでも、彼の世界観を象徴する「ヴァレンティノ・レッド」は、強さと優雅さを併せ持つ雰囲気を生み出した。スペイン・バルセロナで上演されたオペラ「カルメン」の初演で、赤いドレスに身を包んだ女性たちを偶然目にしたことが、着想の源だったという。赤について彼は、「色あせない印、ロッソ、ブランドの象徴であり、その価値だ」と語っていた。

ヴァレンティノは、英国のダイアナ元皇太子妃をはじめ、各国の王室関係者やファーストレディに愛され、「共和国時代の王室を定義したデザイナー」とも称された。1968年には、米国の故ジョン・F・ケネディ大統領夫人だったジャクリーン・ケネディ氏が、ギリシャの海運王アリストテレス・オナシスと再婚した際のクリーム色のレースドレスを手がけ、一躍名声を高めた。エリザベス・テイラー、オードリー・ヘプバーン、ジュリア・ロバーツ、ケイト・ブランシェットら世界的俳優も彼のドレスをまとい、そのたびに話題を集めた。

2008年、自身のファッション人生を追ったドキュメンタリー映画「ヴァレンティノ:最後の皇帝」で、「私はいつも美を愛してきた。女性が何を望むかを知っている。彼女たちは美しくありたいのだ」と語った言葉も、今なお広く知られている。

1932年5月、イタリア北部ミラノ近郊の小都市ヴォゲーラに生まれ、17歳でフランス・パリへ渡った。ジャン・デセスやギ・ラロッシュの下で修業を積み、1959年にローマで自身の名を冠したメゾンを創設。1960年、建築学を学んでいたジャンカルロ・ジャンメッティと協業を始め、黄金期を迎えた。ジャンメッティは、ヴァレンティノの恋人であり、またビジネスパートナーとして経営全般を担ってきた。2007年の引退ファッションショーを最後に第一線を退いた後も、2016年にはジャンメッティとともに財団を設立するなど、活動を続けてきた。


ナム・ヘジョン記者 namduck2@donga.com