
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は4日、弾道ミサイル挑発について「われわれのこうした活動は、明らかに核戦争抑止力を段階的に高度化することにある」とし、「なぜそれが必要なのかは、最近の地政学的危機と多段的な国際的事変が説明している」と主張した。新年最初の弾道ミサイル挑発が、米国によるベネズエラのマドゥロ大統領の電撃的排除を受けた対米示威であることを示唆した形だ。正恩氏が米国のベネズエラ空爆に直接反応したのは今回が初めてだ。
北朝鮮国営メディアの朝鮮中央通信は5日、「前日、平壌力浦(ピョンヤン・リョクポ)区域から北東方向に発射された極超音速ミサイルが、東海(トンへ・日本海)上約1千キロに設定された目標を攻撃した」とし、正恩氏が発射訓練を参観したと報じた。正恩氏はこの場で、「戦略的攻撃手段の常時動員性とその致命性を、敵対勢力に不断に、かつ反復して認識させること自体が、戦争抑止力行使において重要で効果的な一つの方式だ」とし、「隠すことなく、われわれのこうした活動は、明らかに核戦争抑止力を段階的に高度化することにある」と強調した。
同通信は、正恩氏が言及した「地政学的危機」や「国際的事変」が何を指すのかについては具体的に説明していないが、専門家らは、米国によるマドゥロ氏排除作戦を念頭に置いた発言だと分析している。
正恩氏はまた、「最近、核武力の実用化・実戦化において重要な成果が達成されている」とし、「継続的に軍事的手段、特に攻撃兵器体系を更新しなければならない。それはすなわち、自主防衛のための不可欠な事業だ」と強調した。今年初めに予定されている第9回党大会を控え、昨年末から連日軍事行動を続けている正恩氏が、「核戦争抑止力」と「自主防衛」を前面に掲げ、核・ミサイル能力高度化の正当性確保に乗り出した形だ。
専門家らは、北朝鮮が今回のベネズエラ事態を核開発の名分として利用するとの見方を示している。梨花(イファ)女子大学北朝鮮学科の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授は「正恩氏がベネズエラ事態を強く意識していることが明確になった」とし、「核開発を決して放棄しないという意思を米国に明確に示したものだ」と述べた。統一研究院の洪珉(ホン・ミン)先任研究委員も、「(北朝鮮が)ベネズエラとは比較にならない戦争抑止力、すなわち核能力を保有しているというメッセージを発信した」と分析した。
北朝鮮の弾道ミサイル発射は、昨年11月7日以来およそ2カ月ぶりで、李在明(イ・ジェミョン)政権発足後では3回目となる。韓国軍は、今回の発射が「北朝鮮版イスカンデル(KN23)」の弾頭部に極超音速滑空体を搭載した、極超音速短距離弾道ミサイル(SRBM)「火星(ファソン)11マ」である可能性が高いと分析している。
イ・ユンテ記者 oldsport@donga.com






