
トランプ米政権は3日(現地時間)、ベネズエラのマドゥロ大統領の私邸を急襲し、マドゥロ氏と妻を拘束して米ニューヨークへ移送した。真夜中に米軍特殊部隊がベネズエラ領内に侵入して実行した作戦で、2013年から13年間にわたり長期政権を維持してきたマドゥロ氏は、作戦開始からわずか5時間余りで強制的に権力の座から引きずり下ろされる形となった。
トランプ大統領は作戦終了後の記者会見で、「適切に(政権が)移行されるまで、われわれがベネズエラを運営する」と述べた。マドゥロ氏は不正選挙や反体派弾圧、麻薬密売関与疑惑などで批判されてきたが、外国の国家元首を自国の犯罪者を検挙するかのように拘束したことから、国際法違反を巡る論議が広がっている。
米軍制服組トップのダン・ケイン統合参謀本部議長は、トランプ氏主宰の同日の記者会見で、今回の作戦について「『確固たる決意』と名付けられ、極めて秘匿性と精度が高かった」と説明し、西半球各地から出動した150機以上の航空機が投入されたと明らかにした。マドゥロ氏の拘束任務は、米陸軍最精鋭とされるデルタフォースや、特殊作戦用航空機を運用する第160特殊作戦航空連隊などが担ったという。未明、就寝中だったマドゥロ夫妻を寝室から引きずり出して拘束したと伝えられている。
トランプ氏は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、移送中のマドゥロ氏の写真を公開した。グレーのナイキのトレーニングウエアを着用したマドゥロ氏の手は拘束され、遮光ゴーグルとヘッドセットで目と耳が覆われていた。CNNなどによると、マドゥロ夫妻は約16時間移動し、同日午後にニューヨークに到着した。現在はブルックリンのメトロポリタン拘置所に収容されており、来週にもマンハッタンの連邦地裁に出廷する見通しだ。マドゥロ氏は、トランプ政権1期目の2020年、麻薬密売などの容疑で起訴されている。
トランプ氏は今回の拘束を「米国史上、最も衝撃的で効果的な作戦」と自賛し、「何より重要なのは、米軍に戦死者が1人も出なかったことだ」と強調した。さらに、「安全で適切な」政権移行が行われるまで米国がベネズエラを運営するとし、米石油企業が同国に大規模投資を行うとも述べた。加えて「必要であれば、2度目の、さらに大規模な攻撃を行う準備ができている」と発言。米国に不利な政権が再び誕生する可能性を根本から遮断する警告と受け止められている。追加攻撃を通じて、必要に応じてベネズエラ内政に介入する姿勢を示したとみられる。これを通じて、ベネズエラの石油産業を掌握し、経済的利権を確保する狙いがあるとの分析も出ている。
国際社会からは批判の声が相次いだ。国連のグテーレス事務総長は、米国が国際法の規定を順守していないとして「深い懸念」を表明したと、国連事務総長報道官が同日伝えた。
申晋宇 niceshin@donga.com






