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UNIST教授、量子力学と相対性理論を結ぶ新理論を提示

UNIST教授、量子力学と相対性理論を結ぶ新理論を提示

Posted December. 23, 2025 10:16,   

Updated December. 23, 2025 10:16


「神はサイコロを振らない」。

相対性理論を打ち立てた物理学者アルベルト・アインシュタインは、量子力学の不確定性原理を批判し、この言葉を残した。量子力学と相対性理論を結び付けようとする試みは長年続いてきたが、両者の溝は埋まっていなかった。相対性理論が空間と時間を一体の「時空」として扱うのに対し、量子力学は量子状態を空間と時間に分けて定義してきたためだ。こうした中、国内研究チームが両理論の不整合を解消する新たな理論的枠組みを提示した。

蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)は22日、物理学科のイ・ソクヒョン教授(32)が、空間と時間にまたがって変化する量子状態を記述する新理論を、国際学術誌「フィジカル・レビュー・レターズ(Physical Review Letters=PRL)」に発表したと明らかにした。着任から2年での成果だ。これまでは量子を空間と時間という二つの軸で切り分けて考えてきた。すなわち、同一時点に米国と韓国で生じる事象を空間的状態として、また韓国における昨日と今日の出来事を時間的状態として、それぞれ独立に定義してきたのである。

イ氏が提案した「時間上の多者量子状態」理論は、空間と時間を統合し、同一の数学的構造の中で量子状態を表現できるようにした。イ氏は「空間上の量子状態と時間上の量子過程という、これまで異なる言語で記述されてきた概念を、統一された数学言語で表した」と説明し、「時空を一つの数学的言語として扱ってきた相対性理論との隔たりを縮めることが可能になった」と説明した。UNISTはPRLについて、「ネイチャーやサイエンスに掲載されればニュースになるが、PRLに載れば物理学の教科書が変わると言われるほど影響力の大きい学術誌だ」と紹介している。


チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com