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孫興慜、古巣トッテナムで別れを告げる 「私を忘れないで」

孫興慜、古巣トッテナムで別れを告げる 「私を忘れないで」

Posted December. 11, 2025 10:42,   

Updated December. 11, 2025 10:42


10日、英国ロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアム。4カ月前に米国へ移籍した孫興慜(ソン・フンミン、33、LAFC)がピッチに姿を見せると、ホームのトッテナム(イングランド)サポーターは総立ちで拍手を送った。「ナイス・ワン・ソニー(Nice one Sonny)」と応援歌が響き渡り、古巣に戻った「レジェンド」を温かく迎えた。

孫興慜は同日、トッテナムとスラビア・プラハ(チェコ)が対戦する今季欧州チャンピオンズリーグ(CL)のリーグフェーズ第6戦を前に、サポーターへ直接別れのあいさつを語った。2015年から10年間プレーした孫興慜は、今年8月に韓国で行われたプレシーズンツアーの後にロサンゼルスFC(LAFC)へ移籍しており、正式に別れの言葉を伝える機会がなかった。トッテナム・スタジアムに立つのは、5月のクリスタル・パレス戦以来7カ月ぶりだった。

孫興慜はトッテナムで公式戦173得点(454試合)を記録し、クラブ歴代得点ランキングで5位。2021〜2022年シーズンにはプレミアリーグで23得点を挙げ、モハメド・サラー(リバプール)と並び得点王となった。さらに2024〜2025年シーズンにはUEFAヨーロッパリーグ(EL)制覇をけん引し、クラブに17年ぶりのタイトルをもたらした。

クラブはこの日、孫興慜の功績をまとめた特別映像を大型ビジョンで上映。「おかえりなさい」の言葉で締めくくられる映像が終わると、孫興慜がゆっくりとピッチに入った。グレーのコートに黒いマフラー姿で現れた孫興慜は、「皆さんが私のことを忘れていなければうれしい。信じられないほど素晴らしい10年だった。心から感謝したい」と声を震わせ、「これからもトッテナムとともに歩む」と語った。さらに「ここはいつまでも私のホーム。皆さんを絶対に忘れない」、「いつでもロサンゼルスに来てほしい。また会える日を願っている」と語った。

あいさつを終えた孫興慜は、クラブのレジェンドであるレドリー・キング氏(45・引退)から、クラブの象徴である雄鶏をかたどったトロフィーが収められたケースを受け取った。目を赤くした孫興慜は観客席に移り試合を観戦。トッテナムが3-0で快勝した。

試合の前後には、ジェームス・マディソン(29)、クリスティアン・ロメロ(27)ら旧友と再会した。孫興慜の退団後に主将となったロメロは、インスタグラムに「レジェンドに再び会えて本当にうれしい。恋しかった、兄弟よ」と投稿した。

クラブはスタジアム近くのトッテナム・ハイロードに孫興慜の壁画も設置した。彼の代名詞である「カメラポーズ」の姿や、EL優勝後に太極旗をまとってトロフィーを掲げる後ろ姿が描かれている。デザインは孫興慜自身が選んだという。スタジアム訪問に先立ち壁画を訪れた孫興慜は「特別な気持ちだ。この遺産が消えず、トッテナムに永遠に残ってほしい」と語り、下部にサインを残した。


ハン・ジョンホ記者 hjh@donga.com