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米ロ「ウクライナ領土問題」で平行線 和平案協議は成果なし

米ロ「ウクライナ領土問題」で平行線 和平案協議は成果なし

Posted December. 04, 2025 09:46,   

Updated December. 04, 2025 09:46


ロシアのプーチン大統領と米国のウィトコフ特使が率いる米代表団は2日、ロシアの首都モスクワでウクライナ戦争の和平案をめぐって約5時間のマラソン協議を行った。しかし最大争点である領土問題とウクライナへの安全保障策をめぐり双方の立場の隔たりが大きく、合意には至らなかったという。

ロシア国営タス通信などによると、ウシャコフ大統領補佐官は会談後、「対話は有益で建設的だった」と評価しつつも「米国側の計画の一部条項は受け入れられない」と述べた。特に戦争勃発後にロシアが占領したウクライナ領土に関する議論については「妥協点が見つからなかった」と明らかにした。

ロシアはロシア系住民が多く居住するウクライナ東部ドンバス(ドネツク州とルハンスク州を合わせた地域)全域を自国領に編入すると主張する。一方、ウクライナと西欧主要国は「現在の前線」を基本に領土協議を行うべきだとして対立している。ロイター通信などによると、ロシアは現在ドンバスの約88%を支配している。

同日の会談にはプーチン氏、ウシャコフ氏、ウィトコフ氏、政府系「ロシア直接投資基金」(RDIF)のトップをつとめるキリル・ドミトリエフ氏、トランプ米大統領の娘婿のクシュナー元大統領上級顧問らが出席した。

プーチン氏は同日、別途開かれた投資フォーラムで西欧主要国を強く非難した。特に「欧州が戦争を望み、また始めるのであれば、われわれも即時に戦う準備ができている」と述べた。また欧州が平和ではなく戦争の側に立っているとし、進まない和平案協議の責任を欧州とウクライナに転嫁した。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は支持拡大のため外交戦に集中した。ゼレンスキー氏は2日、アイルランドの首都ダブリンを訪れ、コノリー大統領、マーティン首相らと会談した。ゼレンスキー氏は同日の記者会見で「これまでになく、この戦争を終える機会がある」と述べる一方、「領土、欧州のロシア凍結資産などいくつかの問題は依然として解決していない」と述べた。


柳根亨 noel@donga.com