李在明(イ・ジェミョン)大統領は16日、三星(サムスン)・SK・現代(ヒョンデ)自・LG・HD現代・セルトリオン・ハンファのトップらと会い、韓国国内への投資と雇用拡大を要請した。韓米の関税・安全保障交渉の終了に伴い、企業の対米投資が急増することで生じ得る「製造業の空洞化」に積極的に対応するよう求めたものである。これに対し、大企業各社は積極的な国内投資計画を打ち出し、政府の要請に応えたとされる。
関税協議の妥結により、韓国製輸出品が米国市場で日本・欧州連合(EU)と対等に競争できるようになったが、同時に企業と政府は膨大な投資負担を背負うことになった。政府主導の2000億ドル投資とは別に、企業は1500億ドルのマスガ(韓米造船協力)投資、半導体・自動車・蓄電池分野の1500億ドルの投資を、ドナルド・トランプ政権の任期中に確定し推進しなければならない。
政府と企業の総投資額は5000億ドル(728兆ウォン)で、来年度政府予算案に匹敵する規模だ。企業が負担すべき投資だけでも3000億ドルに上り、今年の国内製造業設備投資額1000億ドルの3年分に相当する。段階的に進められるとしても、該当企業の国内投資余力を萎縮させるとの懸念は小さくない。企業が提供する良質な雇用が減る可能性もある。
こうした状況で、代表企業が国内投資の意志を明確にしたことは心強い。三星電子は人工知能(AI)時代の半導体需要に対応するため、京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)キャンパスの最先端工場を2028年までに完成させるなど、投資の速度を上げる方針だ。SKグループも龍仁(ヨンイン)半導体クラスターへの投資増額を準備しているという。現代自グループは当初計画より8兆ウォン多い125兆2000億ウォンを、2030年までに国内の自動車施設やAI、ロボット分野に投じると明らかにした。LGグループも5年間で100兆ウォンの投資計画を再確認した。HD現代とハンファオーシャンは、国内造船所と米国での投資施設を同時に拡大し、協力体制を強化する方針だ。
韓国の製造業基盤を脅かす対米投資は、「世界6位の製造業強国」を揺るがす重大要因である。しかし、韓国企業が国内の研究開発(R&D)能力と生産性を飛躍的に高め、競争力の維持に成功すれば、グローバルサプライチェーンの中で韓国を「製造業ハブ」として確固たる地位に押し上げる契機となり得る。政府と政界は、口先だけで企業の国内投資を促すのではなく、彼らの挑戦意欲を後押しする確かな政策的解決策を提示すべきだ。
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