
「オマハの賢人」と呼ばれ、投資の達人を超えて経営や人生に関する哲学を伝えてきた米バークシャー・ハサウェイ会長のウォーレン・バフェット氏(95)は10日(現地時間)、株主へ送った最後の公開書簡の中で「静かに身を引く(going quiet)」と明らかにした。毎年感謝祭を前に、株主や一般の人々に宛てて感謝のメッセージを送ってきた彼は、「過去の失敗に自分を苦しめるのではなく、その失敗から少しでも学び、前へ進みなさい」と助言した。
同日バフェット氏は「今や幸運の女神より『時間の神』が私に関心を寄せている」と述べ、バランス感覚、視力、聴力、記憶力などすべてが衰えていると告白した。続けて「自分の3人の子どもであるスーザン、ハワード、ピーターもそれぞれ72歳、70歳、67歳となり、一般的な引退年齢を大きく超えている」とし、「子どもたちが運営する3つの慈善財団へ、生前寄付の速度を高めるべきだと判断した」と述べた。
実際この日、バフェット氏は議決権のあるA株1800株を、一般株であるB株270万株に転換し、亡き最初の妻の名を冠したスーザン・トンプソン・バフェット財団をはじめ、3人の子どもが運営する慈善財団すべてに寄付した。彼は「今後もバークシャーは『65歳引退』を目標にしたり、誇示型の富豪になろうとしたり、一族の富を築こうとする人物をCEOに据えてはならない」と強調した。後継者としては早くからグレッグ・アベル、バークシャー非保険部門副会長(62)を指名している。
投資についても「株価が気まぐれに動いても絶望するな。米国は必ず再び立ち上がるし、バークシャー株も同じだ」と助言した。
彼はこの日、自分が享受してきた多くのことは幸運によるものだと語った。「多くの指導者や富裕層は、自分が受け取った分以上の幸運を享受したことを認めるが、彼自身はアメリカで生まれた白人男性であったからこそ、多くの幸運を得ることができた」と述べ、謙虚な姿勢を示した。
自らの故郷であり、事実上生涯住み続けているネブラスカ州オマハへの格別な愛情も明らかにした。64年間最も親しい友人だった故チャーリー・マンガー元バークシャー副会長をしのび、「1ブロック離れた場所に住んでいたチャーリーをはじめ、多くのバークシャー取締役をオマハで(近所の友人として)会うことができた」と述べ、「私、3人の子ども、数人の孫たちも皆オマハで育った」と強調した。
林雨宣 imsun@donga.com






