
ソウル江東区(カンドング)の再開発組合事務所で刃物による切り付け事件が発生し、3人が重傷を負った。加害の男は、被害者の1人に対する性的暴行の容疑で罰金処分を受けた後、話し合いを試みていたことが分かった。
江東警察署は4日、60代の男のチョ容疑者を殺人未遂の現行犯で逮捕し、取り調べていると明らかにした。チョ容疑者は同日午前10時20分ごろ、江東区千戸洞(チョノドン)にある街区住宅整備事業組合事務所で、50代の女性、60代の女性、70代の男性を果物ナイフで刺して殺そうとした容疑がもたれている。被害者3人はいずれも病院に搬送され、命に別条はないとされる。
警察の取調べによると、チョ容疑者は同組合の前組合長で、被害者は全員総務などの組合関係者だった。チョ容疑者は今年7月、被害者の1人を強制わいせつした容疑で立件され、9月に組合長を解任された。検察は10月31日、チョ容疑者を強制わいせつ容疑で略式起訴し、チョ容疑者は今月2日に罰金通知を受け取っていた。チョ容疑者は、事件の前日にも当事者と話し合おうとしていたという。警察は、チョ容疑者が解任に恨みを抱き犯行に及んだのかなど、動機を調べている。
このような「刃物犯行」事件は、増加傾向にある。警察庁によると、刃物を使った犯罪は2020年の8519件から昨年は9221件へと8.2%増加した。先月26日にはソウル江北区(カンブクグ)水踰洞(スユドン)のカムジャタン店で、「ロトサービスを提供しない」として店主夫婦が凶器で襲われ、妻が死亡、夫が重体に陥る事件も起きた。
東国(トングク)大学警察行政学科の郭大瓊(クァク・デギョン)教授は、「中長期的には対話と妥協を通じて葛藤を管理できるよう、精神健康相談などの支援が必要であり、地域社会で危険行動の兆候を早期に通報できる体制を整えることが重要だ」と述べた。
チョン・ジョンヒョン記者 イ・ダギョム記者 punch@donga.com






