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これは最後の炎だろうか

Posted November. 04, 2025 09:34,   

Updated November. 04, 2025 09:34


ロシアとウクライナの戦争は容易ではないものの、今年中には終結すると予想していた。だが、今年も残り2カ月となった。ロシアは米国との交渉を通じて時間を稼ぎつつ、最大限の攻勢でできるだけ多くの占領地を確保しようとしている。しかし攻勢は期待ほどの成果を上げられず、北朝鮮軍やキューバ傭兵まで投入するなど、兵力確保にも苦しんでいる。ダンピング輸出に頼る財政も、すでに限界に達しているようだ。

それでもロシアのプーチン大統領は、まだ希望を見いだしている。トランプ政権下の米国は「世界の警察」であることを放棄すると宣言したが、米国の交渉力はいまも軍事力に大きく依存している。特にベネズエラなどで武力介入に踏み切る可能性まで高まり、世界各地で紛争はむしろ拡大している。

ロシアにとってより希望的なのは、欧州内部の亀裂だ。再軍備とウクライナ支援によって膨らんだ軍事費が、ドイツやフランスなど主要国で既に重荷となっている。米国はウクライナへの軍事支援を事実上停止しており、いまや欧州の持久力の方がロシアより先に限界に近づいている。ついにトランプ氏がプーチン氏とウクライナのゼレンスキー大統領に怒号を浴びせるばかりの状況となり、戦況はますます崖っぷちに追い込まれている。

戦争初期に慎重に予測したように、多くの戦争は結局、破局の寸前まで追い詰められるものだ。そもそも合理的な妥協が不可能だからこそ始まったのが戦争だ。血と死、そして憎しみが積み重なる中で理性的な妥協を導き出すのは一層難しい。いまの米国がその環境を整えられるかどうかも不透明だ。しかし現状では、米国の強力な介入なしに停戦を期待するのは難しい。たとえ停戦が実現したとしても、プーチン政権が続く限り、ウクライナをめぐる戦雲と軍拡競争は終わらないだろう。