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トランプ大統領への贈り物、「金冠作りに毎日10時間、天馬塚金冠のオーラ再現にも努力」

トランプ大統領への贈り物、「金冠作りに毎日10時間、天馬塚金冠のオーラ再現にも努力」

Posted October. 30, 2025 08:35,   

Updated October. 30, 2025 08:35


「これまで作った『天馬塚金冠』だけで100個を超えますが、国家元首のための金冠は私も初めてでした」

29日、慶尚北道慶州市(キョンサンプクト・キョンジュシ)の国立慶州博物館で行われた韓米首脳会談で、李在明(イ・ジェミョン)大統領はトランプ米大統領に「新羅(シンラ)天馬塚金冠」の模型を贈った。金冠を制作した金属文化遺産複製専門家、キム・ジンベさん(63)は同日、東亜(トンア)日報の電話取材に対し、「息子(ジュンヨンさん)と朝から毎日10時間、休みなく作った」と話した。

キムさんによると、外交部が金冠複製品の制作を依頼したのは今月10日。韓米首脳会談まで20日余りしかない時点だったという。「突然電話が来て、『トランプ大統領に贈る新羅金冠の複製品を急いで作ってほしい』と言われた」と話した。

制作を依頼された金冠は、現存する新羅金冠6点の中でも最も大きく美しいとされる天馬塚金冠(国宝)で、新羅第22代王・智証王が使用したと推定される。高さ32.5センチ、頭帯の周囲63センチの大冠だ。

キムさんは鍍金した銅板を切り、頭帯や「出」字形の装飾を作り、華やかに輝く垂飾380個と青色の勾玉58個も手作りした。

「銅板を薄く叩いて切り、直径1センチの垂飾りを作った後、鍍金した鉄線に通してねじり、本体に一つ一つ固定しました。もし金冠全体を純金で作ったら制作費は約3億ウォンかかったでしょう」

キムさんは名匠だった父、キム・インテさんの技を受け継ぎ、1980年代から金属工芸の道を歩んできた。2008年には国立中央博物館の依頼で、皇南(ファンナム)大塚北墳分から出土した金冠や金製腰帯10点を制作し、海外博物館の韓国展示室にも送った。数々の経験を持つベテランだが、国家遺産の複製作業は緊張の連続だという。

「この仕事を40年以上やってきましたが、単なる美術品を作る時とは心構えが全く違います。歴史が宿る遺産ですから、誤差なく同じものに、オーラまで表現したいと努力しています」


イ・ジユン記者 leemail@donga.com