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ラーメンからクルミ菓子まで、APECの舞台に登場するKフード

ラーメンからクルミ菓子まで、APECの舞台に登場するKフード

Posted October. 27, 2025 09:29,   

Updated October. 27, 2025 09:29


Kフードは、もはや外国人が韓国を訪れる最大の理由となった。文化体育観光部が5月に発表した「2024外国人観光客調査」によると、外国人観光客が韓国を訪れる理由の1位は「食の探訪」(62.8%)だった。10人中6人以上が「食の楽しみ」のために韓国を訪れたことになる。長年、外国人の韓国訪問理由の1位はショッピングだったが、2022年を境にKフードがショッピングを抜いて1位に躍り出た。グローバル旅行プラットフォーム、アゴダが昨年実施した調査でも、アジアのグルメ旅行先1位に韓国が選ばれている。

Kフードは、今や韓国の主要輸出品の一つにも成長している。冷凍キンパは米国の主要スーパーで販売され、ラーメンは世界13カ国以上に輸出されている。日本初の女性首相、高市早苗(たかいち・さなえ)新首相も「私は韓国の海苔が本当に好きだ」と述べた。国内農水産食品の輸出額は、2021年に初めて100億ドルを突破し、昨年は過去最高の130億3000万ドル(約18兆7605億ウォン)に達した。

31日に慶尚北道(キョンサンブクド)・慶州(キョンジュ)で開催される2025アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議には、キムチ、ラーメン、チキンなど多彩なKフードが勢揃いする。CJ第一(チェイル)製糖は、ビビゴカップ飯とトッポッキ、キムスナック、味付け栗などを参加者の宿泊施設やメディアセンターに供給する。農心(ノンシム)は、アニメ「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」とコラボした新ラーメン1万個を協賛し、ブースを運営する。キョチョンF&Bは、会議場ごとにチキン製品を提供する。チョンニョンダバンのトッポッキやプチャン製菓のクルミ菓子も披露される。

最近、Kフードは世界の美食業界でも注目を集めている。米国の飲食業界でオスカー賞とされる「ジェームズ・ビアード賞」の今年の最優秀シェフ賞は、ニューヨークで韓食ファインダイニング「定食(チョンシク)」を運営するイム・ジョンシク代表が受賞した。このようなKフードをAPEC首脳に印象付ける機会が、31日の公式晩餐会の場である。晩餐会のメニューは当日公開されるが、韓国系米国人シェフ、エドワード・リーがロッテホテルのシェフと手を組んで提供する予定だ。慶州の特産品である韓牛、カレイ、アワビなどが食材候補として挙がっている。

APEC期間中には大小200件あまりの会議が開かれ、各国首脳や随行員、経済人、政府関係者など2万人余りが慶州を訪れると見込まれている。これらの直接的な経済効果に加え、メディアを通じた広報効果も期待できる。2005年の釜山(プサン)に続き、20年ぶりに慶州で開催されるAPECは、「ガストロ外交(食文化外交)」を披露できる重要な機会となる。ガストロ外交とは、国家が自国の食文化を戦略的に発信し、海外大衆の好意と理解を高め、国家ブランド、観光、輸出、外交関係を強化する公共外交の一分野である。

韓国の食に頻繁に触れることで、韓国と韓国製品に対しても肯定的・好意的な認識を持つ可能性がある。Kフード関連の輸出が増加すれば、原料である農産物の需要も増え、農村や中小企業、地域経済の活性化にも好影響を及ぼす。今回のAPECは、韓流コンテンツの人気とともに注目されるKフードを世界舞台でしっかり印象付ける絶好の機会であり、官民が協力して韓国食の優秀さと魅力を広く発信してほしい。