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与党、大法院長の退席を阻み、異例の質疑強行

与党、大法院長の退席を阻み、異例の質疑強行

Posted October. 14, 2025 10:00,   

Updated October. 14, 2025 10:00


曺喜大(チョ・ヒデ)大法院長(最高裁長官)は13日、国会法制司法委員会の国政監査であいさつに立ち、「法治国家では裁判事項について裁判官を監査や聴聞の対象として証言台に立たせた例は見当たらない」と述べ、国政監査への証人出席を拒否した。これに対し、与党「共に民主党」が曺氏の退席を90分間認めず質疑を強行するという前例のない事態となり、野党「国民の力」は「監禁質疑だ」と反発、李在明(イ・ジェミョン)政権初の国政監査から騒然とした場面が続いた。

同日の国政監査は、6期の秋美愛(チュ・ミエ)法司委員長(民主党)が開会直後、慣例通りあいさつに立った曺氏を面前で厳しく批判する形で始まった。秋氏は証人不出席意見書を提出した曺氏に対し、「国会出席をめぐり、自身に不利な状況では慣例を掲げて責任を回避している」と非難した。

曺氏はあいさつで「三権分立の体制を持つ法治国家では、裁判事項について裁判官を監査や聴聞の対象として証言台に立たせた例は見当たらない」と述べた。「共に民主党」が大法院長を国政監査の証人に採択した背景には、大統領選直前の5月1日に大法院全員合議体が李在明大統領の公職選挙法違反事件を宣告した経緯を追及する意図があるとされるため、審理中の事件に関して大法院長が立場を明らかにするのは難しいということだ。

しかし、秋氏はあいさつ直後、曺氏を退席させず、証人ではなく参考人としてただちに質疑を始めた。1987年の民主化以降、大法院長は国政監査であいさつを終えた後に席を外し、終了時に再びあいさつを行う形で議員の質疑を受けないという慣例を破った格好だ。秋氏は、曺氏の退席を求めようとした千大燁(チョン・デヨプ)法院行政処長の発言も遮った。

最初に質問に立った無所属の崔赫振(チェ・ヒョクジン)議員は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が曺氏を任命したのは、大韓民国の大法院を日本の最高裁のようにしようとする戦略的選択だ」と主張し、曺氏と豊臣秀吉の合成写真を掲げた。続いて「共に民主党」の朴均澤(パク・ギュンテク)議員は、曺氏と韓悳洙(ハン・ドクス)前首相らのいわゆる「大統領選前4人会合説」をめぐり、「韓氏に会ったことがあるか」「野党第1党候補の事件を軍事作戦のような速さで処理したが、それが正しいと思うか」などの質問を浴びせた。曺氏は与党議員の質疑に答えず席にとどまり、休憩時間に退席した。

「国民の力」は「大法院長をこのように監禁して発言を強要するとは」と強く反発。「国民の力」議員らが秋氏の一方的な国政監査の進行に抗議して委員長席を取り囲むと、秋氏が国会警備員を呼ぶなど、約90分間、混乱が続いた。


趙東住 djc@donga.com