
「空を飛ぶ人間、泳ぐ人間、地中に潜る人間…。『第三次世界大戦』後の未来には、どんな人類が生き残るのでしょうか」
SF映画やマーベルシリーズのスーパーヒーローを連想させる多様な人間像。地球で破滅的な核戦争が勃発した後、人類は生存のために動物との混種を選ぶ。生き残った少数の旧人類と3種の新人類は共存できるのか――。
新作『キメラの地』を携えて来韓したフランスの作家ベルナール・ウェルベル氏 (写真)は、20日午後の記者懇談会で「アリは1万8000種以上いるのに、ホモ・サピエンスである人間は唯一の単一種だ」と言い、「単一種では生き残るには弱すぎるのでは」と笑った。
「現在もすでに戦争や気候危機などで人類は危機に直面しています。ひとつの種が危機を迎えると、他の種が自然に誕生するように、私たちの危機も予見したのです」
生まれつきの語り部として多くの支持を集めてきたウェルベル氏は、2年ぶりの来韓について「韓国は第2の故郷」と話した。これまでも多くの作品に韓国関連の題材を取り入れ、知韓派作家としても知られる。ウェルベル氏は、「韓国の読者は好奇心旺盛で知的だから、特に私の作品を好んでくれるようだ」と笑った。
「最近はKコンテンツが世界的に人気を集めています。韓国には相対的に天然資源は乏しいですが、その代わり優れた人的資源があります。優れた教育システムを通じて映画や音楽などでクリエイティブな芸術を示しました。そうした韓国人の才能を世界が認めているのです」
ウェルベル氏はまた、フランスでまもなく出版される予定の新作についてもヒントを明かした。「次作は木や森に関する作品です。森はデジタル文明から切り離される意味を持っています」と語った。
「作家の本質とは、人類のためにより良い未来とは何かを考え、問いを投げかけることだと思います。常に読者の想像を先取りしようと努めています」
キム・ギユン記者 pep@donga.com






