韓国水力原子力と韓国電力が、チェコ原子力発電所への輸出のために米ウェスティングハウス(WEC)と不公正契約を交わしたという疑惑が高まっている。チェコを除く欧州連合(EU)、北米、英国、日本、ウクライナなどでWECに受注優先権を譲り、事実上、受注を放棄したという。また、今後50年間、原発輸出時に1基当たり約9000億ウォンの物品・用役購買契約をWECと交わし、約2400億ウォンの技術使用料を負担しなければならないという内容も盛り込まれている。
このままでは、チェコ原発の受注が欧州市場進出の足掛かりになるとしていた尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府の見通しとは違って、原発市場での韓国の立場はかなり縮小される。苦労して原発輸出に成功しても、WECの仕事を保障し、ロイヤルティを支給すれば、収益性が落ちるだろうという懸念が出ている。小型モジュール原発(SMR)を輸出する際、WECの技術自立検証を通らなければならない内容もあり、未来の原発技術まで足を引っ張られる可能性もある。契約内容に対する徹底した確認と検証が必要だ。
尹政府が、原発輸出という功績のために無理な譲歩をしたのではないかという疑惑も確認しなければならない。昨年7月、韓水原・韓電が24兆ウォン規模のチェコ新規原発の優先交渉対象者に選ばれると、大統領室は「15年ぶりの快挙」と歓声を上げ、大統領支持率も上昇した。しかし、その翌月、WECがチェコの反独占当局に知識財産権の侵害を理由に陳情書を提出し、本契約が不透明になり、雰囲気が反転した。すると昨年11月、韓水原・韓電の理事会はWECとの協力原則を可決し、今年1月にWECとの知的財産権をめぐる紛争の中断に合意した。本契約を急かす政府の圧迫に押され、不公正契約を受け入れたのではないか解明する必要がある。
ただ、WECとの合意が原発輸出の活路を開くためには避けられなかったという主張もある。オリジナル技術を持つWECとの知的財産権紛争を解消しなければ、輸出自体が不可能な状況だという。WECの協力を通じて、原発300基の増設を推進する米国市場に進出できるという見通しも出ている。契約過程と手続き、内容と影響を綿密に検討し、総合的な損益判断を下さなければならない。産業通商資源部の金正官(キム・ジョングァン)長官も、「原発契約は正常になされたと把握している」と話しただけに、行き過ぎた政治的解釈は警戒しなければならない。徹底した経緯調査を通じた正確な診断の上で、韓国の原発輸出の長期戦略を新たに考えなければならない。
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