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三星とアップル、現代自とGMが協力…「ターンベリー体制」を生き延びる道だ

三星とアップル、現代自とGMが協力…「ターンベリー体制」を生き延びる道だ

Posted August. 09, 2025 09:06,   

Updated August. 09, 2025 09:06


米通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表は7日、米紙ニューヨークタイムズへの寄稿で、「新しい経済秩序が、ターンベリーで確固たるものになった」と主張した。先月27日、スコットランドの小都市ターンベリーで妥結した米国と欧州連合(EU)との関税交渉を機に、グローバル貿易秩序が根本的な転換期を迎えた。米国を中心に世界各国が二国間協約を交わす新体制が、世界貿易機関(WTO)を中心に30年間続いてきた多国間貿易体制を完全に代替するという宣言でもある。

貿易秩序の激変で、韓国の輸出企業の韓米合弁の動きも早くならなければならない。このようなことで、韓国代表企業が見せている素早い動きは注目に値する。三星(サムスン)電子は6日、米アップルの次世代アイフォーンに入る先端半導体チップの生産を受注した。三星電子がアップルに供給することにした半導体は、高性能「イメージセンサー」だ。光をデジタル信号に変換するので、「スマートフォンの目」と呼ばれるチップだ。これまでは、この分野の世界トップの日本ソニーが独占して納入してきた。

先月、三星電子は、米電気自動車メーカーのテスラとも165億ドル(約22兆9000億ウォン)規模の人工知能(AI)チップの生産契約を交わした。テスラに供給する次世代自動運転システム半導体「AI6」は、自動運転車とロボットの頭脳の役割をするチップで、今は台湾のTSMCが生産している。

このような成果は、三星電子の高い半導体設計・生産能力と共に、一歩先に米国に備えた生産施設のために可能だった。アップルチップは、米テキサス州オースティンの三星電子の工場で、テスラのチップはテキサス州テイラーに建設している工場で生産される。トランプ政府の関税政策、自国製造業復活基調に合わせて米国内での生産の割合を増やさなければならないアップル、米国で生産された部品を多く使わなければならないテスラが、現地供給能力を備えた三星電子をパートナーに選んだのだ。

現代(ヒョンデ)自動車グループは、米ゼネラルモーターズ(GM)と北米・中南米市場で販売する車両5種のプラットフォームを共同開発することにした。関税のために収益性が悪くなる可能性が高くなった状況で、両社が車の骨組みであるプラットフォームを共同で開発して生産すれば、多くの費用を節約できるようになる。現代自動車としては、米国で消費者に人気が高いが、これまで積極的に攻略できなかったピックアップトラックの事業を拡大し、GMは遅れを取っているハイブリッド車の技術を補強するシナジーも期待される。

トランプ政権の主導で誕生した「ターンベリー体制」の中で、「世界6位の輸出大国」の地位を守ることは容易ではない。より多くの韓国企業家が視野を世界中に広げ、既存の固定観念を破る発想で新しい秩序に合うよう、果敢な挑戦と投資に乗り出さなければならない。