
魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は7日、「来年から北朝鮮との対話再開を推進し、韓半島平和共存プロセスを本格化させる」と宣言した。ただし、南北より米朝対話が先行する可能性があるとし、北朝鮮の呼応が鍵であることを示唆した。その一方で、平和プロセスのための韓米合同軍事演習の縮小については「直接のカードとして考慮しているわけではない」と線を引いた。
魏氏は同日、大統領室で開かれた「3室長成果報告」懇談会で、「2026年は回復を超え飛躍の元年にならなければならない」とし、「北朝鮮の呼応がなく、平和プロセスだけを見ると大きな進展がないように見えるが、韓米関係の安定化、韓中関係の回復などの成果を基盤に、韓半島に我々が作ったエネルギーを投射してみようと考えている」と述べた。
南北対話の時期について直接の回答を避けつつ、魏氏は「推測するに南北より米朝が先行するのではないか」と見通したうえで、「どちらが先でも、それによって好循環を実現させる」と述べた。北朝鮮の呼応が不確実な状況で、米国との協力を優先しつつ、今後の変数に対応する考えとみられる。
魏氏は「過去6カ月間で韓米同盟ルネサンスの扉を開いた」とし、「韓米両国の立場調整を予想に反してうまくやり遂げ、安全保障問題などを解決した」と説明した。これを基盤に、「ピースメーカーとして米国と緊密に意思疎通し、南北信頼に向けた措置を積極的に進めていく」と強調した。
しかし、韓米合同軍事演習の縮小の有無についての質問には、「考え得るカードは多いが、必ずしも合同軍事演習を直接のカードとして考慮しているわけではない」とし、「多様な方策を検討している」と慎重に答えた。平和プロセスに向け、米国との安全保障協力の手段である合同軍事演習を戦略カードとして提示しない方針を示した格好だ。最近、米外交当局が鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官らの合同軍事演習調整カードに懸念を示したと伝えられる中、軋轢を遮断する意図とみられる。
10月、慶尚北道慶州(キョンサンナムド・キョンジュ)で開かれた韓米首脳会談の合意結果により、今月から米国との実務協議も推進されている。金炫鐘(キム・ヒョンジョン)国家安保室第1次長は「国家安保室が主管して3つのタスクフォース(TF)を構成した」とし、「第1はウラン濃縮関連協議TF、第2は原子力潜水艦関連TF、第3は国防予算増額を含む国防予算分野の協議TFで、来年前半には可視的な成果が出せるだろう」と述べた。
魏氏は最近、丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官など一部の「自主派」元老らが国家安全保障会議(NSC)体制の問題を提起したことについて、「現在の運営体制は金大中(キム・デジュン)政府以来の制度と慣行をそのまま踏襲しており、あわせて『次長』という肩書でNSCに参加が行われたのは朴槿惠(パク・クンヘ)政権時からだ」と反論した。
申나리 journari@donga.com






