
「昨日は非常に良い情報をお伝えしたので、今日は記者の皆さんが一歩譲ってくれればありがたいです」
イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーに所属する孫興慜(ソン・フンミン、33)は、3日にソウルワールドカップ(W杯)競技場で行われたプレミアリーグのニューカッスルとの親善試合(1-1の引き分け)を終えた後、報道陣に対してそう語った。「移籍先のチームを教えてほしい」という趣旨の質問には、「まだ決まったことはない」とコメントするにとどまった。孫興慜は2日のニューカッスル戦の記者会見でトッテナムとの決別を明らかにしたが、新天地については明言を避けていた。
孫興慜の新天地に関する「情報」は、前日に孫興慜が言った「移籍時の考慮事項」から推測することができる。孫興慜は「(2026年の北中米)W杯が最も重要だ。自分にとって最後のW杯になるかもしれないので、すべてを注ぎ込める環境でなければならない」と語った。米英のメディアが、メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルスFCが孫興慜と交渉中だと報じる中、彼自身がMLSへの移籍に重きを置いた発言をした形だ。米国は2026年W杯をカナダ、メキシコと共同開催する。
孫興慜の新天地として有力視されるロサンゼルスFCは、米プロバスケットボール(NBA)のロサンゼルス・レイカーズで「レジェンド」とされるマジック・ジョンソンさん(66・米)と、現役時代に大リーグの「三大遊撃手」と評されたノマー・ガルシアパーラさん(52・米)が共同オーナーを務めるチームで、2014年に創設された。4日現在、MLSの西カンファレンスで6位につけている。ロサンゼルスFCには現在、孫興慜の背番号の「7」をつけている選手はいない。
ロサンゼルスFCには、孫興慜が加入した場合にチーム適応をサポートしてくれる「旧友」もいる。孫興慜より先にトッテナムのキャプテンを務めた元フランス代表GKのウーゴ・ロリス(39・フランス)が、昨年ロサンゼルスFCに移籍し守護神としてゴールを守っている。ロサンゼルスFCの指揮官であるスティーヴ・チェランドロ監督(46・米)は、選手時代にドイツ・ブンデスリーガで孫興慜と対戦した経験がある。2012年、ハンブルガーSV所属だったFW孫興慜がブンデスリーガ第31節で、当時ハノーファー96のDFだったチェランドロ監督を抜いてゴールを決めたシーンが、ネット上で話題になっている。ハンブルクはその試合で1-0と勝利し、孫興慜の得点が決勝点となった。
MLSは30チームが15チームずつ東西のカンファレンスに分かれてレギュラーシーズンを戦う。各チームは34試合を戦い、各カンファレンスの1位から7位までが8強プレーオフ(PO)に進出する。8位と9位は一発勝負でPO進出チームを決める。カンファレンスの優勝チーム同士が一発勝負で王者を争う決勝を行う。
ハン・ジョンホ記者 hjh@donga.com






