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米通商トップら、29日までEU・中国との交渉に集中…韓国は31日が事実上最後の交渉

米通商トップら、29日までEU・中国との交渉に集中…韓国は31日が事実上最後の交渉

Posted July. 28, 2025 09:05,   

Updated July. 28, 2025 19:06


韓国政府は、来月1日(現地時間)の米国の相互関税賦課を控え、今月末に事実上最後の交渉に臨む。ただし、米国のトランプ大統領と通商担当長官らが欧州連合(EU)、中国などとの交渉に取り組むため、韓米高官が顔を合わせて最終調整を行える時間はわずか1日程度とみられ、韓国政府の負担が大きくなると予想される。22日には日本が米国と貿易交渉を電撃的に妥結し、貿易合意への圧力がさらに強まる中、交渉時間にも追われる状況になったと指摘されている。一部では、時間に追われることで、米国の無理な要求を大幅に受け入れる事態に陥るのではないかと懸念されている。

●ラトニック米商務長官「決定は最終的にトランプ大統領がする」

訪米中の金正官(キム・ジョングァン)産業通商資源部長官と呂翰九(ヨ・ハング)産業部通商交渉本部長は、週末にもラトニック米商務長官、米通商代表部(USTR)のグリア代表らと交渉を続けた。

特に、金氏はラトニック氏のニューヨークの自宅を訪れて交渉を行った。ワシントンの外交消息筋は26日、「大きな争点で合意がなされた場ではなかったようだ」とし、「結局交渉は最後まで行ってみなければ結論が出ないだろう」と述べた。

ラトニック氏は同日も、韓国の「非関税障壁」などを含む様々な問題を「百貨店方式」で提起したという。また「決定は最終的にトランプ大統領がする」という趣旨の発言をしたとされる。最近、各国との貿易交渉で示されたトランプ氏の強硬な姿勢を考慮すると、トランプ氏の厳しい基準に合う交渉案が必要だと韓国に圧力をかけたとみられる。

●「最後の交渉」韓国、時間に追われて負担増大

相互関税が課される来月1日まで5日ほどしか残っていないが、韓米高官会談は週末の会合を最後に一時中断となる。米国側の核心関係者が他国との貿易交渉のためにワシントンを離れるためだ。英スコットランドを訪問するためにすでに出国したトランプ氏は29日まで現地に滞在し、EUとの通商交渉に集中する。27日にはEUのフォンデアライエン欧州委員長と会談し、関税交渉に臨む。

ラトニック氏とグリア氏もEUとの交渉に向けてスコットランドを訪問する。その後、彼らは28〜29日にスウェーデン・ストックホルムへ移動し、第3回米中高官貿易交渉を行う。

「関税実務司令塔」と呼ばれるベッセント米財務長官も中国との交渉のため同期間にストックホルムに滞在する。ベッセント氏は先に具潤哲(ク・ユンチョル)副首相兼企画財政部長官らと韓米2+2財務・通商協議を行う予定だったが、具氏の出国のわずか1時間前に会談の取り消しを通知した。

延期された韓米財務長官会談は、ベッセント氏がワシントンに戻り次第行われる予定だ。趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官も31日に訪米し、ルビオ米国務長官と会談し、通商交渉に力を添える。

これにより韓国は、トランプ政権の主要貿易相手国の中で関税猶予終了の直前に「最後の交渉」を行わなければならない状況になった。交渉のために韓国に与えられた時間は事実上30日と31日、たった2日しかないという分析が力を得ている。ワシントンの外交筋は「米国は当面、中国との交渉にほぼ『オールイン』しているようだ」とし、「米韓貿易交渉では事実上31日で多くのことが決まる可能性が高い」と述べた。

一方、ホワイトハウスは韓米貿易交渉に関するメディアの質問に対して、「米国企業の市場への接近を改善するため、韓国と引き続き生産的な交渉を行っている」と述べた。


申晋宇 niceshin@donga.com