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憲法裁判所長候補、裁判所判決への憲法訴願に「否定的側面も考慮して決定すべき」

憲法裁判所長候補、裁判所判決への憲法訴願に「否定的側面も考慮して決定すべき」

Posted July. 22, 2025 08:56,   

Updated July. 22, 2025 08:56


金尚煥(キム・サンファン)憲法裁判所長候補(59・司法研修院20期)は、裁判所判決に憲法訴願を提起できるようにする「裁判訴願」の導入について、「十分な議論を経て慎重に決定すべき」との立場を明らかにした。与党「共に民主党」が推進してきた裁判訴願導入に対して、速度調整が必要との趣旨とみられる。

金氏は21日、国会人事聴聞会で裁判訴願制度について、「裁判所の判決に対して憲法訴願を許容する政策を採択するかどうかは、最終的には国民と国会が評価すべき問題だ」とし、「ただし裁判訴願が実質的に4審制として機能する否定的側面も長所と共に考慮して決定すべき」と述べた。

同党は、憲法裁判所法を改正し、裁判所の判決を憲法訴願審判請求の対象に含める裁判訴願制度を推進してきた。この場合、大法院(最高裁)の判決に対して憲法裁判所の審判を請求することが可能になり、事実上4審制となるとの見方もある。

金氏は書面質疑回答書でも裁判訴願について、「現実的には4審級制度として機能し、判決が確定する時期が遅れ、それに伴う費用が増加する可能性を否定し難い」との考えを示した。

金氏は大法院裁判官の増員についても、「迅速な事件処理のために大法院裁判官の増員が必要だとしても、何人に増やすか、増やす時期をどうするかについては非常に慎重であるべきだと考える」と述べた。同党は李在明(イ・ジェミョン)政権発足直後、大法院裁判官を現行14人(大法院長を含む)から30人に増やす法案の処理を推進しようとしたが、一旦保留した状態だ。

金氏はまた、大統領の「セルフ恩赦」について「正当性を容易に得ることは難しいのではないかと考える」と述べた。

野党は聴聞会で金氏の「政治的偏向性」を攻撃した。野党「国民の力」の徐範洙(ソ・ボムス)議員は、李氏が京畿道(キョンギド)知事だった2020年10月、「実兄強制入院」に関連した発言により起訴された公職選挙法違反事件の上告審で金氏が無罪意見を出したことに触れ、「報恩人事であり、請託人事という世間の声がある」と指摘した。

これに対して金氏は「そうした懸念について常に意識し、警戒するようにしたい」と答えた。また李氏との関係についての質問には「個人的な縁はない」と述べた。

金氏の任命同意案審査経過報告書の採択のための全体会議は22日に行われる。その後、国会本会議で採決を経て任命同意案が可決されれば、大統領が任命することができる。金氏が任命されれば、李康国(イ・ガングク)元憲法裁判所長(2007年1月~13年1月)以来12年ぶりに大法院裁判官を経験した憲法裁判所長となる。


キム・ジャヒョン記者 zion37@donga.com