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イラン、ハッサン・ホメイニ師が後継者として急浮上

イラン、ハッサン・ホメイニ師が後継者として急浮上

Posted June. 25, 2025 09:32,   

Updated June. 25, 2025 09:32


1979年、イランのイスラム革命を主導して2500年以上続いたペルシャ君主制を打倒した故ホメイニ師(1900〜89)の孫であるハッサン・ホメイニ師(53)が、最高指導者ハメネイ師(86)の後継者として急浮上していると、ロイター通信が23日、5人の消息筋を引用して報じた。89年にホメイニ氏が死去して以降、イランを率いてきたハメネイ師は、長期政権と反対派の弾圧、慢性的な経済難により、国民の間で不満が少なくない。特に、米国やイスラエルによる相次ぐ空爆でハメネイ政権の脆弱性が露呈したことで、後継者問題への関心がかつてないほど高まっている。

ホメイニ氏には7人の子どもがいた。このうち次男のアフマド師(1946〜95)は、父親を助けて革命に深く関わった。一時はホメイニ師の後継者候補にも挙がったが、49歳の若さで心臓発作により死亡した。そのアフマド師の息子がハッサン師であり、祖父や父親と同様に神学者として活動している。

ハッサン師は若い頃にサッカー選手としても活躍しており、改革派と保守派の双方と広く交流を持つ人物と評価されている。女性の人権を重視し、中道派の重鎮であるロウハニ元大統領とも親しい。特に、米国と一貫して対立し、核開発に注力したアフマディネジャド元大統領などの強硬保守勢力とは一定の距離を保っているとされ、アフマディネジャド氏らを批判する寄稿も行っている。

イランでは、イスラム聖職者による専門家会議を通じて最高指導者が選出される。ただし、今回の空爆に対する批判とは無関係に、ハメネイ師の意向が最も大きな影響を与えるとみられている。

かつてハメネイ師の後継者とされたハメネイ師の次男のモジュタバ師も神学者だ。ただし、ハメネイ政権の長期支配に対する国内外の批判が高まる中、権力の世襲まで行われれば大きな反発が予想されることから、現在は候補群からやや後退している。イスラム革命の主な理由がパフラヴィー王朝による専制的な君主制および世襲に対する反発だったためだ。


林賢錫 lhs@donga.com