Go to contents

教皇の「ポープモービル」、ガザ地区の子ども診療所に使われる

教皇の「ポープモービル」、ガザ地区の子ども診療所に使われる

Posted May. 06, 2025 09:47,   

Updated May. 06, 2025 09:47


フランシスコ教皇が、生前カーパレードで使用していた専用車「ポープモービル」が、ガザ地区の移動式子ども診療所に生まれ変わる。子どもたちを大切にし、病床でもガザ地区の民間人被害を心配していた教皇の意向を受けたものだ。

カトリック系国際慈善団体お「カリタス」エルサレム支部は4日(現地時間)、フランシスコ教皇が2014年パレスチナ・ベツレヘムを訪問した際に使用したポープモービルを、子ども用移動式診療所に改造していると明らかにした。車両には、感染迅速検査装置や縫合キット、酸素供給装置、ワクチンなどの医療用品を積むことができ、医療スタッフを乗せて子どもたちを治療できるようにした。

これに先立って、教皇はパレスチナ訪問後、ポープモービルをカリタスに寄贈した。昨年11月、スウェーデンのアンデルス・アルボレリウス枢機卿が車両改造のアイデアを伝えると、教皇がこれを承認したという。

フランシスコ教皇は生前、ガザ地区の戦争に格別の関心を傾けた。戦争が始まった後、ほぼ毎日夕方、現地に電話をかけて戦況を尋ね、労いの意を伝えた。亡くなる2日前の先月19日も電話をしており、20日の最後の復活祭のミサでは「ガザ地区の状況が嘆かわしい」として休戦を促した。特に、罪のない子どもたちが戦争の犠牲になったことを残念がった。教皇は、イスラエルのガザ地区空襲で子どの犠牲者が出ると、「残虐行為」だと強く批判した。

スウェーデン・カリタスのピーター・ブルーネ事務総長は、「これは単なる医療車両ではなく、世界がガザの子どもたちを忘れていないというメッセージだ」とし、「負傷と栄養失調に苦しむ子どもたちに、近づくことができるようになるだろう」と述べた。アンダース・アルボレリウス枢機卿は、米紙ニューヨークタイムズとのインタビューで、「フランシスコ教皇が、ガザ地区の子どもたちの苦痛を察知したことを示す非常に具体的な象徴だ」と話した。


崔智善 aurinko@donga.com