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韓悳洙大統領権限代行が憲法裁判官2人を指名、民主党は「越権」と批判

韓悳洙大統領権限代行が憲法裁判官2人を指名、民主党は「越権」と批判

Posted April. 09, 2025 07:49,   

Updated April. 09, 2025 07:49

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大統領の権限を代行する韓悳洙(ハン・ドクス)首相は8日、18日に退任する文炯培(ムン・ヒョンベ)、李美善(イ・ミソン)憲法裁判官の後任に、李完揆(イ・ワンギュ)法制処長官(64、司法研修院23期)と咸尚勲(ハム・サンフン)ソウル高裁部長判事(57、同21期)を指名した。権限代行として、憲政史上初めて大統領推薦枠の裁判官を指名したのだ。

韓氏は8日午前、「国民への言葉」という立場文を発表し、咸氏と李氏を裁判官候補に指名し、国会が推薦した馬恩赫(マ・ウンヒョク)氏を任命したと明らかにした。韓氏は同日、昨年12月27日に国会で任命同意案が可決された馬鏞周(マ・ヨンジュ)大法官(最高裁判事)も任命した。韓氏は、「経済副首相に対する弾劾案が国会で議決される可能性があり、警察庁長官の弾劾裁判も進行中」とし、「再び憲法裁の欠員事態が繰り返され、決定が遅延する場合、大統領選挙の管理や必要な追加更正予算の準備、通商懸案への対応などに深刻な支障が生じることは避けられず、国論分裂も激化する恐れが大きいと判断した」と説明した。裁判官候補に指名された李氏はソウル大学法学部に1979年に入学し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領と大学および研修院の同期だ。尹氏の義母家族事件などで法律代理人を務めるほど、尹氏からの信任が厚いことで知られている。咸氏は95年に清州(チョンジュ)地裁で裁判官生活を始め、ソウル行政裁判所首席部長判事を歴任するなど、裁判所内で代表的な行政法専門家として知られている。中道性向とされ、憲法裁に派遣され憲法研究官も務めた。

韓氏は近く、両候補者に対する任命同意案を国会に提出する方針だ。人事聴聞会法に基づき、国会は最大30日以内に聴聞手続きを終えなければならないが、この期間が過ぎれば、国会が人事聴聞報告書を採択しなくても大統領が職権で任命することができる。両候補者が任命されれば、憲法裁は昨年10月以降初めて「9人体制」で運営されることになる。

最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は、韓氏に対して「自分が大統領になったと錯覚している。そのような権限はないのに出過ぎたようだ」と批判した。韓氏に対する2度目の弾劾訴追案を発議するかどうかについて、同党の韓玟洙(ハン・ミンス)報道担当は、「法的検討に集中する」と慎重な立場を示した。法曹界からは、次期大統領のみが裁判官任命権を侵害されたという理由で韓氏に対して憲法裁に権限争議審判を請求することができ、同党や禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長は権限争議審判を請求する法的資格がないという意見が出ている。


コ・ドイェ記者 ユン・ミョンジン記者 yea@donga.com