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懸念された暴力沙汰はなかった…成熟し毅然とした市民たち

懸念された暴力沙汰はなかった…成熟し毅然とした市民たち

Posted April. 07, 2025 09:22,   

Updated April. 07, 2025 09:22


憲法裁判所の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領罷免決定後、初めて迎えた週末は平穏だった。ソウル光化門(クァンファムン)広場で、全光焄(チョン・グァンフン)牧師が数年前から主催している週末集会が開かれたが、参加人数は罷免決定以前より大幅に減少した。4日の憲法裁の決定言い渡し当日も、ごく少数の突発的な行動を除けば、暴力沙汰はなかった。8年前の朴槿恵(パク・クンへ)大統領弾劾決定言い渡し当時、死者4人と負傷者63人が出た前例を考えると、幸いなことだ。

憲法裁の決定言い渡し前から、弾劾賛成派と反対派のデモ隊の間で物理的な衝突が起こる可能性が高いと懸念された。非常戒厳宣布後、弾劾宣告日まで、ソウル都心広場だけで124万人が弾劾賛成と反対に分かれてデモが行われた。憲法裁の決定言い渡し直前に実施されたある世論調査では、「結果が自分の考えと異なれば受け入れない」という回答者が44%もいた。

懸念された暴力沙汰が起こらなかったのは、憲法裁が8人の裁判官全員一致で説得力のある決定文を出したことが大きい。警察も今年1月に発生したソウル西部地裁乱入事態を教訓に、警察力を総動員して憲法裁周辺を「真空状態」にするなど、緻密な警備作戦を展開した。しかし、成熟した市民意識がなければ、憲法裁の入念な決定文も警察の鉄壁の警備も無意味だっただろう。激しく対立していた広場の市民たちは、罷免決定が出ると「憲法裁の結果に承服する」と平和的に解散した。これこそが私たちが追求する自由民主主義であり法治主義だ。民主化以降38年間、平和的な政権交代を経て、承服の文化を体現化してきたおかげだろう。

戒厳宣布後、国会に押し寄せた軍・警を素手で阻止し、戒厳解除決議案を可決する時間を与えたのも市民だった。国会前の祭のような弾劾要請集会は、一部の与党議員まで説得し、大統領を弾劾の審判台に立たせた。極端な勢力が不正選挙など様々な虚偽情報を流布し、一部政治家がこれに乗じて扇動したが、賢明な市民たちは毅然と憲法秩序を破壊した大統領に責任を問い、日常を取り戻した。

12・3非常戒厳宣布から罷免決定までの123日間は、韓国民主主義の脆弱性と回復力を同時に示した時間だ。今回の事態を機に一段と高まった民度を無視する政治は、罷免された大統領がそうであったように、同じように失敗し、代償を払う覚悟をしなければならないだろう。