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過去最高の業績をあげた銀行に対する厳しい視線

過去最高の業績をあげた銀行に対する厳しい視線

Posted February. 25, 2025 09:19,   

Updated February. 25, 2025 09:19

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良い業績をあげても顔色をうかがうところがある。他ならぬ銀行だ。昨年、史上最大の利益を上げたが、これを眺める世間の視線が良くないため、ぐっと体を低くしている。好業績は金融革新ではなく「簡単な利息商売」の結果という批判を意識した様子だが、私的な席では不満の声も出ている。利息商売は彼らの本業であり、それに忠実だっただけだという話だ。コロナ禍後、小規模事業者向け融資の満期延長に乗り出すなど、共生のためにいかなる領域よりも最善を尽くしているという抗弁も出ている。

銀行も厳然たる企業であり、利益を追求するのは当然だ。融資は彼らの代表商品だから、「利息商売」をしたと批判したくはない。しかし、昨年の内需低迷で全ての業種が苦しんでいる中、銀行が革新的で優れた営業を展開して最大の業績を上げたと言えるだろうか。

具体的に見てみると、昨年4大金融持株(KB・新韓・ハナ・ウリィ金融)は約42兆ウォンに達する利子の利益に支えられ、過去最大の16兆ウォンを上回る当期純利益を記録した。収益の鍵は、依然として融資だった。不動産市場が蘇り、住宅ローンなどの融資需要が続いた効果が大きかった。通常、金利引き下げ期には収益が減るが、金融当局の「家計融資管理指示」を名分に融資金利を下げない方法で収益を守ったという評価だ。実際、各銀行は基準金利の引き下げにも関わらず、加算金利と優遇金利を調整し、融資金利を維持していたことが分かった。

融資の質でも卓越していたのだろうか。呼び水が切実な有望中小企業にお金が流れるように韓国産業の毛細血管の役割を果たすのが銀行に期待する役割だが、4大銀行の企業融資の割合は、過去よりは大きく増えたが、まだ全体融資の60%に至らない。それさえも先進的な与信審査を基盤にした融資というよりは、担保・保証性融資で、限られた融資資源がまともに配分されないという指摘が少なくない。海外での活躍も微々たるものだ。グローバル市場で活躍し、存在感を見せているのはベトナムの新韓(シンハン)銀行ぐらいだ。

その上、「銀行が私のお金を安全によく守ってくれる」という信頼さえも揺れている。昨年、金融監督院の李卜鉉(イ・ボクヒョン)院長が銀行を相手に強力な検査を予告する時までは、「すでに先進化された銀行であり、大きな過ちが出てくるだろうか、金融監督院長の規律取戻しではないか」と考えた。しかし、結果は予想外だった。ウリィ金融持株の孫泰升(ソン・テスン)前会長の親戚向け融資はすでに明らかになった事実だったので論外にしても、その他の銀行営業店でも銀行職員がブローカーと共謀して融資を行うなど不当融資事例が多数摘発された。

状況がこうだから、史上最大の利益を上げた銀行を眺める消費者の視線が芳しいはずがない。高い銀行の敷居を経験した消費者ならなおさらだ。批判を意識したのか、最近、金融持株も内部統制のために社外取締役を大幅に入れ替え、多様な新事業に参入し、利息以外の収益に挑戦している。ライセンス産業の特殊性、「官治」の影に抑えられていた革新の遺伝子を目覚めさせる時だ。数十年間繰り返される「利息商売」の批判に、銀行もうんざりするだろう。銀行の好業績にも惜しみない拍手を送ることができるようになることを待ちたい。