30年間修能問題を提出する評価院、難易度調整はなぜ失敗を続けるのか
Posted December. 13, 2024 08:33,
Updated December. 13, 2024 08:33
30年間修能問題を提出する評価院、難易度調整はなぜ失敗を続けるのか.
December. 13, 2024 08:33.
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「オーマイゴッド…。あり得ない。これを解けと?」イングランド国家代表出身で、今年KリーグのFCソウルに移籍したサッカー選手のジェシー・リンガードが、昨年行われた大学修学能力試験(修能)の英語24番問題の文章を読んだ後に言った言葉だ。リンガードは、首を横に振って空笑いを浮かべ、「とても難しい」と話した。FCソウルの公式ユーチューブチャンネルには、2025学年度修能を翌日に控えた先月14日、このシーンが含まれたショーツ(短い映像)が掲載された。「イギリス人も難しいと感じる修能英語」等のコメントが相次いだ。英語が母国語であるリンガードさえ難しいと言った問題は、昨年の修能で高難度に挙げられた問題だ。過剰観光(overtourism)に関する内容を扱ったが、入試会社のメガスタディは、「同じ語彙が何度も重なって、選択肢で正解を捜し出すのは容易ではなかっただろう」と分析した。昨年、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は修学能力試験(日本のセンター試験に該当)をわずか5ヵ月後に控え、「キラー(超高難度)問題を減らすように」と指示した。だが、同年の11月に行われた修能は、大統領の発言が色あせるほど国語や数学、英語領域の体感難度が全て前年度より高く、結局「史上最悪の高難度修能」という評価を受けた。教育界では、政府の「キラー質問項目排除」の方針がむしろ受験生の体感難度を高め、入試直前の混乱を加重させたと批判した。実際、昨年の修能の全領域満点者は1人に止まった。教育当局は、批判世論を意識しすぎたのだろうか。1年後に行われた今年の修能は180度違った。今年の入試は、政府の医学部増員の発表で入試に再挑戦する最上位圏のN浪生が増え、「弁別力確保」が必要だったが、実際の修能は平易に出題された。全領域満点者は11人も出た。特に、国語満点者は1055人で、昨年(64人)に比べて16.5倍にもなった。数学満点者も1522人に達した。乱高下する修能難易度の問題は、昨日今日のことではない。入試業界では、「難度の高かった年の翌年は易しく、易しかった年の翌年はまた難しい」という言葉が公式のように出回るほどだ。時計を約20年前に戻してみよう。2002学年度の修能は、1997学年度とともに「高難度修能」の元祖格と呼ばれる。当時、金大中(キム・デジュン)大統領が閣議で、「難しい修学能力試験で衝撃を受けた保護者と学生たちを考える時、非常に残念だ」として公式謝罪するほど、難易度調整に失敗したという評価を受けた。一方、前年に行われた2001学年度の修能は、全領域の満点者を66人も輩出した「史上最悪の修能」だった。入試業界から、「弁別力を失った」という評価が出るほどだった。2002学年度の高難度の修学能力試験も、批判世論を積極的に受け入れたためとみられる。教育部と教育課程評価院は1994年から毎年、修能政策の方向性を決めて問題を出題する。しかし、30年間、修能難易度の調整に失敗したという評価が繰り返される。「難しい修能」ほど「平易な修能」も、受験生の混乱を大きくする。入試で最も重要なのは、「予測可能性」であるためだ。政府と評価院は、入試制度と試験難易度を安定的に予測できるように管理しなければならない。易しい修能と難しい修能、難しい修能と易しい修能が繰り返されることこそ、最悪の入試管理だ。
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「オーマイゴッド…。あり得ない。これを解けと?」
イングランド国家代表出身で、今年KリーグのFCソウルに移籍したサッカー選手のジェシー・リンガードが、昨年行われた大学修学能力試験(修能)の英語24番問題の文章を読んだ後に言った言葉だ。リンガードは、首を横に振って空笑いを浮かべ、「とても難しい」と話した。FCソウルの公式ユーチューブチャンネルには、2025学年度修能を翌日に控えた先月14日、このシーンが含まれたショーツ(短い映像)が掲載された。「イギリス人も難しいと感じる修能英語」等のコメントが相次いだ。
英語が母国語であるリンガードさえ難しいと言った問題は、昨年の修能で高難度に挙げられた問題だ。過剰観光(overtourism)に関する内容を扱ったが、入試会社のメガスタディは、「同じ語彙が何度も重なって、選択肢で正解を捜し出すのは容易ではなかっただろう」と分析した。
昨年、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は修学能力試験(日本のセンター試験に該当)をわずか5ヵ月後に控え、「キラー(超高難度)問題を減らすように」と指示した。だが、同年の11月に行われた修能は、大統領の発言が色あせるほど国語や数学、英語領域の体感難度が全て前年度より高く、結局「史上最悪の高難度修能」という評価を受けた。
教育界では、政府の「キラー質問項目排除」の方針がむしろ受験生の体感難度を高め、入試直前の混乱を加重させたと批判した。実際、昨年の修能の全領域満点者は1人に止まった。
教育当局は、批判世論を意識しすぎたのだろうか。1年後に行われた今年の修能は180度違った。今年の入試は、政府の医学部増員の発表で入試に再挑戦する最上位圏のN浪生が増え、「弁別力確保」が必要だったが、実際の修能は平易に出題された。全領域満点者は11人も出た。特に、国語満点者は1055人で、昨年(64人)に比べて16.5倍にもなった。数学満点者も1522人に達した。
乱高下する修能難易度の問題は、昨日今日のことではない。入試業界では、「難度の高かった年の翌年は易しく、易しかった年の翌年はまた難しい」という言葉が公式のように出回るほどだ。時計を約20年前に戻してみよう。2002学年度の修能は、1997学年度とともに「高難度修能」の元祖格と呼ばれる。当時、金大中(キム・デジュン)大統領が閣議で、「難しい修学能力試験で衝撃を受けた保護者と学生たちを考える時、非常に残念だ」として公式謝罪するほど、難易度調整に失敗したという評価を受けた。一方、前年に行われた2001学年度の修能は、全領域の満点者を66人も輩出した「史上最悪の修能」だった。入試業界から、「弁別力を失った」という評価が出るほどだった。2002学年度の高難度の修学能力試験も、批判世論を積極的に受け入れたためとみられる。
教育部と教育課程評価院は1994年から毎年、修能政策の方向性を決めて問題を出題する。しかし、30年間、修能難易度の調整に失敗したという評価が繰り返される。「難しい修能」ほど「平易な修能」も、受験生の混乱を大きくする。入試で最も重要なのは、「予測可能性」であるためだ。政府と評価院は、入試制度と試験難易度を安定的に予測できるように管理しなければならない。易しい修能と難しい修能、難しい修能と易しい修能が繰り返されることこそ、最悪の入試管理だ。
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