UAE大統領が李明博元大統領の自宅を訪ねたことの意味
Posted June. 01, 2024 08:29,
Updated June. 01, 2024 08:29
UAE大統領が李明博元大統領の自宅を訪ねたことの意味.
June. 01, 2024 08:29.
.
昨年1月、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がアラブ首長国連邦(UAE)の国賓訪問を終えた後、大統領室では李明博(イ・ミョンバク)元大統領に対する肯定的な評価が出た。中東特使を任せるべきだという「役割論」まで大統領室で提起された。これを報道したところ、「正気か」という罵詈雑言の電子メールを受け取った。後で分かったが、実際には水面下で李氏側の貢献があった。金大棋(キム・テギ)大統領秘書室長(当時)は、尹大統領の特使としてUAEに飛び、両者を調整し、李氏の親書を伝えた。UAEのムハンマド大統領は金氏に、「必ず韓国に行く。李元大統領に会いに行く」と話したという。尹大統領は、バラカ原子力発電所の韓国人労働者に大統領時計100個を贈った。空軍1号機で空輸された後、来賓に劣らぬ心を込めてバラカ原発まで輸送された。彼らの汗が韓国とUAEの信頼を担保するという敬意と礼遇で100という数字を込めた。帰国後、ムハンマド大統領が韓国に贈った1千本のオリーブの木が信頼の証として残された。オリーブの木は中東で豊かさと繁栄の象徴だ。1年余りが過ぎた先月29日、今度はムハンマド大統領が国賓として訪韓した。ムハンマド大統領は、李氏の自宅まで訪れた。「Oh my God, My friend」。李在鎔(イ・ジェヨン)、鄭義宣(チョン・ウィソン)、崔泰源(チェ・テウォン)など大企業の総帥が会おうと列を作るUAE大統領は、タイトなスケジュールを割いて旧友の家を直接訪れ、約束を守った。長い間構築した深い信頼、金では買えない無形資産の蓄積だろう。李氏の功績を称賛する考えはない。1人の人格を1つの事例や特定のフレームで一般化して裁断してしまうとき、私たちが見逃してしまうものについての話だ。今、李氏だけでも、「犯罪者」などの原色的な非難が野党から出てくるが、蓄積した功と過は共にある。相手に対する極端な非難と扇動ではなく、功過を共に見る総体性の土壌が整って初めて、私たちは自分が考えた姿の他人ではなく、一人の人間の完全な姿を見ることができるかもしれない。政界では、相手の政治勢力が蓄積した経験と試行錯誤をバランスよく評価するのではなく、政治的有利不利によって相手陣営を罵倒することばかりが繰り返されている。極端な言語が伴う。誰かは生まれてくるべきではなかった「鬼胎」と卑下され、誰かは「災い」と呼ばれた。ライバルを悪魔化することに成功すれば、政権獲得の道に近づくからだろう。元大統領や元老の知恵と経験をうまく活用し、成功談も失敗談も聴く環境は望めそうにない。5年単任制で相手を殺して踏みにじらなければ政権続投や政権交代ができないため、ライバル政権のレガシーを崩すために躍起になる。前政権は朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領、李氏を拘束し、巨大野党は大統領弾劾を口にしてステップを踏んでいる。現与党でも、「なぜ前政権の過ちを追及しないのか」という圧力が高まっている。権力機関も事情聴取を厭わないだろう。互いを悪魔化かする憎悪と拒否の政治が続けば、国民が好意的に見ることもなく、未来のための発展もないだろう。
한국어
昨年1月、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がアラブ首長国連邦(UAE)の国賓訪問を終えた後、大統領室では李明博(イ・ミョンバク)元大統領に対する肯定的な評価が出た。中東特使を任せるべきだという「役割論」まで大統領室で提起された。これを報道したところ、「正気か」という罵詈雑言の電子メールを受け取った。
後で分かったが、実際には水面下で李氏側の貢献があった。金大棋(キム・テギ)大統領秘書室長(当時)は、尹大統領の特使としてUAEに飛び、両者を調整し、李氏の親書を伝えた。UAEのムハンマド大統領は金氏に、「必ず韓国に行く。李元大統領に会いに行く」と話したという。
尹大統領は、バラカ原子力発電所の韓国人労働者に大統領時計100個を贈った。空軍1号機で空輸された後、来賓に劣らぬ心を込めてバラカ原発まで輸送された。彼らの汗が韓国とUAEの信頼を担保するという敬意と礼遇で100という数字を込めた。帰国後、ムハンマド大統領が韓国に贈った1千本のオリーブの木が信頼の証として残された。オリーブの木は中東で豊かさと繁栄の象徴だ。
1年余りが過ぎた先月29日、今度はムハンマド大統領が国賓として訪韓した。ムハンマド大統領は、李氏の自宅まで訪れた。「Oh my God, My friend」。李在鎔(イ・ジェヨン)、鄭義宣(チョン・ウィソン)、崔泰源(チェ・テウォン)など大企業の総帥が会おうと列を作るUAE大統領は、タイトなスケジュールを割いて旧友の家を直接訪れ、約束を守った。長い間構築した深い信頼、金では買えない無形資産の蓄積だろう。
李氏の功績を称賛する考えはない。1人の人格を1つの事例や特定のフレームで一般化して裁断してしまうとき、私たちが見逃してしまうものについての話だ。今、李氏だけでも、「犯罪者」などの原色的な非難が野党から出てくるが、蓄積した功と過は共にある。相手に対する極端な非難と扇動ではなく、功過を共に見る総体性の土壌が整って初めて、私たちは自分が考えた姿の他人ではなく、一人の人間の完全な姿を見ることができるかもしれない。
政界では、相手の政治勢力が蓄積した経験と試行錯誤をバランスよく評価するのではなく、政治的有利不利によって相手陣営を罵倒することばかりが繰り返されている。極端な言語が伴う。誰かは生まれてくるべきではなかった「鬼胎」と卑下され、誰かは「災い」と呼ばれた。ライバルを悪魔化することに成功すれば、政権獲得の道に近づくからだろう。元大統領や元老の知恵と経験をうまく活用し、成功談も失敗談も聴く環境は望めそうにない。
5年単任制で相手を殺して踏みにじらなければ政権続投や政権交代ができないため、ライバル政権のレガシーを崩すために躍起になる。前政権は朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領、李氏を拘束し、巨大野党は大統領弾劾を口にしてステップを踏んでいる。現与党でも、「なぜ前政権の過ちを追及しないのか」という圧力が高まっている。権力機関も事情聴取を厭わないだろう。互いを悪魔化かする憎悪と拒否の政治が続けば、国民が好意的に見ることもなく、未来のための発展もないだろう。
アクセスランキング