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「みんながラファを見守っている」拡散する反戦ミーム、4400万回共有

「みんながラファを見守っている」拡散する反戦ミーム、4400万回共有

Posted May. 31, 2024 09:01,   

Updated May. 31, 2024 09:01

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「みんながラファを見守っている(All eyes on Rafah)」

イスラエル軍がパレスチナ∙ガザ地区最南端の都市ラファに対する空爆を続け、民間人の死者が急増する中、各国のソーシャルメディア(SNS)でこのフレーズが書かれた画像が広まっている。ラファ一帯の難民テント村を思わせる背景を基に作った人工知能(AI)生成画像が「反戦ミーム(MeMe=ネットで人気のコンテンツ)」として広がっているのだ。

米国のパレスチナ系モデルの「ジジ&ベラ・ハディッド姉妹」、英歌手「デュア・リパ」、フランスのサッカー選手「ウスマン・デンベレ」など各国の著名人も相次いでこのコンテンツを共有している。SNSで少なくとも4400万件の関連画像が共有された。

アルジャジーラ放送などは29日(現地時間)、広々とした砂漠と雪に覆われた山を背景に、延々と並ぶテントの画像がX(旧ツイッター)やインスタグラムなどで広まっていると報じた。特にイスラエル軍が26日、ラファのタル・アル・スルタン地区の難民キャンプを集中攻撃し、少なくとも50人以上が死亡してから、イスラエルを糾弾する声が高まり、この動きが加速した。このフレーズは今年2月、世界保健機関(WHO)のパレスチナ救援責任者であるチャード・ピーパーコーン氏がイスラエル軍の民間人殺傷を批判した際に初めて使った。

この画像を使う人々は、イスラエルが軍事施設でもない難民キャンプを集中攻撃したことを問題視している。「難民キャンプは安全地帯」だとしてガザの住民を移動させたのに、ここを攻撃したというのだ。また、イスラエルがラファ検問所を経由してガザ地区に向かう救援物資の搬入を遅らせ、人道危機が深刻化したことに警鐘を鳴らす趣旨もある。イスラエル軍は29日、ラファとエジプトを結ぶ「フィラデルフィア・ルート」を完全に掌握したと発表した。ここがパレスチナ武装組織ハマスの密輸ルートとして利用されたため、制圧は避けられなかったと主張した。

ただ、実際のラファとこの画像の中のラファは全く違う姿をしているという指摘もある。アルジャジーラは「イスラエルの継続的な爆撃により、ガザ地区の空には常に煙が立ち上り、テントは秩序整然と設営されていない」と報じた。これに対し「これが本当のラファの姿だ」とし、遺体が積まれている実際のラファの写真を共有する人もいた。


カイロ=キム・ギユン特派員 pep@donga.com