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三星半導体「刷新」、新部門長に全永鉉

Posted May. 22, 2024 09:13,   

Updated May. 22, 2024 09:13

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三星(サムスン)電子は、半導体(DS)部門のトップを全永鉉(チョン・ヨンヒョン)未来事業企画団長(副会長・64・写真)に急きょ交替した。人工知能(AI)時代の半導体市場で激戦が繰り広げられる中、技術主導権を取り戻すために「ワンポイント」人事を通じた刷新意志を明らかにしたのだ。

三星電子は21日、全副会長を新任DS部門長に任命し、既存のDS部門長である慶桂顯(キョン・ゲヒョン)社長を未来事業企画団長に任命すると明らかにした。両トップが席を交換し、DS部門長のランクも社長から副会長に格上げされた。これを通じて、三星電子は韓宗熙(ハン・ジョンヒ)デバイス経験(DX)部門長、鄭賢豪(チョン・ヒョンホ)事業支援TF長など、副会長「ツートップ」の体制から「スリートップ」体制に本格的に転換することになった。

全副会長はLG半導体出身で、2000年に三星電子メモリ事業部に入社し、2014年にメモリ事業部長(社長)を歴任し、「半導体神話」を導いた。2017年に三星SDIの代表に移ってからは、電気自動車のバッテリー事業を開拓した。昨年は新設された未来事業企画団の初団長に選任されるなど、グループの主要事業をあまねく率いた。

昨年14兆8800億ウォンの赤字を出した三星電子のDS部門は、今年第1四半期(1~3月)に5期ぶりに黒字転換し、不況の長いトンネルを通って持ち直しを試みている。しかし、AI時代に注目される高帯域幅メモリ(HBM)市場で、SKハイニックスからの激しい挑戦を受けている。ファウンドリ(半導体の受託生産)においても、1位の台湾TSMCとの格差を縮めることができない状況となっている。これに対し、慶社長は突破口を開くため、自らDS部門長から勇退したという。

三星電子は、「全副会長は、三星電子のメモリ半導体とバッテリー事業をグローバル最高水準に成長させた主役で、豊富な経営ノウハウを基に半導体危機を克服するものと期待している」と明らかにした。


ピョン・ジョングク記者 bjk@donga.com