裁判所は「医学部増員」の政府に軍配を上げたが、医療正常化への道筋は遠い
Posted May. 17, 2024 08:45,
Updated May. 17, 2024 08:45
裁判所は「医学部増員」の政府に軍配を上げたが、医療正常化への道筋は遠い.
May. 17, 2024 08:45.
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医療界が政府を相手取って起こした医学部増員執行停止申請の抗告審で、裁判所が政府の肩を持った。ソウル高等裁判所は昨日、「2000人増員の根拠が不足し、ずさんな医学部の現場実態調査後、根拠のない定員配分が行われた」という原告側の主張を棄却し、「医学部増員は、国民の健康を最優先に考慮した政策的判断だ」という政府側の意見を受け入れた。これで政府の医学部増員政策はひとまず座礁の危機を乗り越え、再稼動する推進力を得ることになった。裁判所は今回の審理過程で、医学部増員政策が拙速に推進されたことが明らかになったが、増員手続きにブレーキをかけるほどではないと判断した。今や政府と医療界は極端な対決を止め、3ヵ月間患者を悩ませてきた医療大乱を急いで正常化しなければならない。専攻医の集団離れで崩壊直前の研修病院の緊急および重症患者の診療体系を再整備し、年間3000人規模の専門医排出日程も支障が生じないように点検しなければならない。7月には在外国民選考を皮切りに入試日程が始まる。医学部増員を反映した入試要綱を今月中に確定し、医学部の定員が大幅に増員されただけに、医学部の教育が充実に行われるように教育および研修インフラを拡充することも急がれる。裁判所のこの日の決定で、病院と学校を離れた専攻医と医学生の復帰が遠のいたという懸念が出ている。医師団体や強硬派の教授らも、診療時間の縮小を検討しているという。政府は医師の空席を埋めるために外国医師を持ち込む予定だ。世界最高水準の自国の医師たちを置いて、国内の医師免許試験も受けていない外国の医師たちに身を任せてはならない。政府の政策ミスを正し、医療改革をきちんと推進するためにも、医師らの参加は欠かせない。医療界は専門家集団として社会的責任を果たしてほしい。今回の事態で、不十分な政策推進の弊害を皆が痛感しただろう。医学部の増員は、国民の大半が支持する政策であるにもかかわらず、政府が第一歩を踏み外したため、医療界の反発を拡大させ、改革の推進力も失ってしまった。どの過程で何が間違っているのか突き詰めてみて、重く責任を問わなければならない。国民全員が今回一緒に苦労し、医療改革の必要性に気づいたことは、不幸中の幸いなことだった。この貴重な機会を逃さず、医政間が信頼できるガバナンスを構築し、必須医療や地域医療を活かし、医療産業を育成するなど、医療改革のロードマップを作成し、実行しなければならない。
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医療界が政府を相手取って起こした医学部増員執行停止申請の抗告審で、裁判所が政府の肩を持った。ソウル高等裁判所は昨日、「2000人増員の根拠が不足し、ずさんな医学部の現場実態調査後、根拠のない定員配分が行われた」という原告側の主張を棄却し、「医学部増員は、国民の健康を最優先に考慮した政策的判断だ」という政府側の意見を受け入れた。これで政府の医学部増員政策はひとまず座礁の危機を乗り越え、再稼動する推進力を得ることになった。
裁判所は今回の審理過程で、医学部増員政策が拙速に推進されたことが明らかになったが、増員手続きにブレーキをかけるほどではないと判断した。今や政府と医療界は極端な対決を止め、3ヵ月間患者を悩ませてきた医療大乱を急いで正常化しなければならない。専攻医の集団離れで崩壊直前の研修病院の緊急および重症患者の診療体系を再整備し、年間3000人規模の専門医排出日程も支障が生じないように点検しなければならない。7月には在外国民選考を皮切りに入試日程が始まる。医学部増員を反映した入試要綱を今月中に確定し、医学部の定員が大幅に増員されただけに、医学部の教育が充実に行われるように教育および研修インフラを拡充することも急がれる。
裁判所のこの日の決定で、病院と学校を離れた専攻医と医学生の復帰が遠のいたという懸念が出ている。医師団体や強硬派の教授らも、診療時間の縮小を検討しているという。政府は医師の空席を埋めるために外国医師を持ち込む予定だ。世界最高水準の自国の医師たちを置いて、国内の医師免許試験も受けていない外国の医師たちに身を任せてはならない。政府の政策ミスを正し、医療改革をきちんと推進するためにも、医師らの参加は欠かせない。医療界は専門家集団として社会的責任を果たしてほしい。
今回の事態で、不十分な政策推進の弊害を皆が痛感しただろう。医学部の増員は、国民の大半が支持する政策であるにもかかわらず、政府が第一歩を踏み外したため、医療界の反発を拡大させ、改革の推進力も失ってしまった。どの過程で何が間違っているのか突き詰めてみて、重く責任を問わなければならない。国民全員が今回一緒に苦労し、医療改革の必要性に気づいたことは、不幸中の幸いなことだった。この貴重な機会を逃さず、医政間が信頼できるガバナンスを構築し、必須医療や地域医療を活かし、医療産業を育成するなど、医療改革のロードマップを作成し、実行しなければならない。
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