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有害製品まで販売する中国ショッピングアプリ、消費者被害を防ぐ盾を作れ

有害製品まで販売する中国ショッピングアプリ、消費者被害を防ぐ盾を作れ

Posted March. 04, 2024 08:42,   

Updated March. 04, 2024 08:42

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中国のショッピングアプリケーションを通じて韓国消費者が直接購買する製品の中で、韓国国内で人体に有害と規定された製品が多数含まれていることが分かった。いわゆる「アルテシ」と呼ばれるアリエクスプレス、テム、シーインなど、中国からの直接購入ショッピングモールを利用する消費者が1350万人にまで増えている中、返品拒否や配送遅れと関連した不満も急増している。

国内流通が禁止された染色薬や接着剤、プリンタートナーなど181件の生活化学製品をアリエクスプレスで検索してみたところ、44%の79の製品が堂々と販売中だったという。ベンゾピレンや鉛、銅などの有害成分が基準値を超えて輸入禁止となっている製品であるにもかかわらず、直接購入アプリを通じて購入できるという意味だ。韓国では、医師の処方なしでは買えない一部の専門医薬品まで売られているという。睡眠ホルモンの一種であるメラトニンは、不法流通すれば刑事処罰まで受けるが、この成分が含まれた睡眠パッチを広告までしながら販売している。

「2週間以内に受け取れる」と言っていた製品が、1ヶ月が過ぎても届かない配送遅れ、受け取った商品に問題があり返品しようとしても要請が受け付けられないことも日常茶飯事だという。昨年、アリ客から韓国消費者院などに寄せられた相談件数だけで、一昨年の3倍に増えている。

それでも、破格に安い価格と無料配送サービス、有名モデルを動員したマーケティングに惹かれ、直接購入アプリに加入した韓国消費者が、アリが717万人、テムが571万人、シーインが62万人にもなる。アリがオンラインショッピングモール3位に上がり、国内流通秩序が撹乱され、コストの安い中国製品のダンピングによって、彼らと競争する国内の中小規模事業者の被害が大きくなるという懸念まで高まっている。

しかし、政府の対応はのんきな水準だ。環境部が有害製品の販売事実を摘発し、韓国オンラインショッピング協会に遮断を要請しても、国内に本社のない外国企業には販売中断を勧告するのに止まっている。通関の過程で関税庁が一部を選り分けるというが、数多くの個別直接購入商品を一々選び出すのは事実上不可能だ。消費者が中国の直接購入ショッピングモールで有害製品なのか分からないまま買って使って、健康上の被害に会っても、関連規定が不備で補償を受ける方法がないのが実情だ。

商品とサービスの品質問題を越え、中国産直接購入製品が国民の健康を脅かす状況になっている。政府はこれ以上遅れる前に、有害商品の流入を防げる法的、制度的装置を作る方法を真剣に考えなければならない。中国の政府当局との交渉を通じて、韓国の消費者が被害を受けた場合、賠償を受けられる方法も用意する必要がある。