Go to contents

トランプ氏「軍事費を出さなければロシアのNATO侵攻を促す」

トランプ氏「軍事費を出さなければロシアのNATO侵攻を促す」

Posted February. 13, 2024 09:08,   

Updated February. 13, 2024 11:14

한국어

米共和党の有力な大統領候補であるトランプ前大統領(写真)が、「軍事費を十分に払わない北大西洋条約機構(NATO)加盟国には、ロシアが侵攻するよう促す」という趣旨の発言をした。大統領在任中、NATOが安全保障で「ただ乗り」しているとし、加盟国に国内総生産(GDP)比2.0%の国防費を支出するよう圧力をかけたトランプ氏が再選すれば、軍事費を理由に同盟に対する防衛義務を順守しない可能性まで示唆したのだ。

トランプ氏は10日(現地時間)、サウスカロライナ州での選挙集会で、過去、あるNATO加盟国の首脳から「十分な軍事費を負担していない加盟国がロシアに攻撃された場合、米国は防衛しないのか」と質問された逸話を紹介した。これに対し、「防衛しない。むしろ、ロシアに対し望むようにするよう促す」と答えたという。

トランプ氏は在任当時、韓国、ドイツなど裕福な同盟国が自身が望むだけの軍事費を払っていないとして激しい不満を表明した。トランプ氏は、韓国とドイツにそれぞれ「米国から金をむしり取ろうとしている」、「豊かな国の軍事費があのように少ないことは理解できない」と批判した。在韓米軍及び在独米軍の撤収なども言及した。

トランプ氏の発言に全世界が震撼した。NATOのストルテンベルグ事務総長は11日、声明で、「同盟国が相互に防衛しないと示唆することは、米国を含む全加盟国の安全保障を損なうことになる」と反発した。

米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ氏が再選すれば、第2次世界大戦後、80年以上にわたって同盟を守ってきた米国の安全保障の枠組みが事実上終了する可能性があると懸念した。特に、世界が米国の意志を信頼しなければ、韓国戦争のような事態を引き起こす可能性があるとし、「1950年、アチソン米国務長官がアジアから韓国を除いた『防衛線(アチソン・ライン)』を発表した5ヵ月後、北朝鮮が戦争を起こした」と指摘した。


金玹秀 kimhs@donga.com