1日(現地時間)、米上院軍事委員会のインド太平洋軍司令官承認公聴会の場に韓国戦争史を詳細に扱った本『This Kind of War』が登場した。海兵隊予備役大佐である共和党のダニエル・サリバン議員が、米インド太平洋軍司令官に指名されたサミュエル・パパロ太平洋艦隊司令官にプレゼントすると言って持ち出したのだ。
韓国戦争参戦者で歴史家のセオドア・リード・フェーレンバック氏が1963年に出版した『This Kind of War』は、北朝鮮の核兵器使用の可能性まで取り沙汰された2017年、マティス米国防長官(当時)が兵士たちにも推薦した本だ。マティス氏は、ノースカロライナ州のある部隊を訪れ、「韓半島に暗雲が立ち込めている。戦争に対する準備態勢が整っていなければならない」と一読を勧めた。
在韓・在日米軍を統括するインド太平洋軍司令官候補の公聴会で同書が再び登場したのは、米国内で韓半島情勢を問題視していることを意味する。サリバン氏は、「第2次世界大戦後、最も危険な状況で米陸軍、海軍、海兵隊が萎縮している」と懸念を示した。
パパロ氏も公聴会に先立ち、書面の回答を通じて、「北朝鮮は通常型能力と戦略能力を発展させ続けている」とし、「韓半島に武力衝突につながる可能性のある戦略的、軍事的危険が存在する」と明らかにした。また、「中国人民解放軍のロケット部隊が、韓国、日本、グアムを含む地域の米軍基地を脅かし得る中距離弾道ミサイル(IRBM)の在庫を増やしている」とし、これに対する防衛態勢を整えることも緊急に解決すべき課題だと指摘した。
「北朝鮮に対する抑止力の向上に何が必要か」という質問には、「現在の空中監視・偵察(ISR)兵器が必要な数より少ない」と述べた。また、「韓半島に配備された戦力と域内の前進配備された戦力は、北朝鮮に対する最大の抑止効果をもたらす」とし、域内駐留米軍の増員が必要だという意見も出した。また、「韓国の国防費支出は適切か」という質問には、「韓国は国内総生産(GDP)に対する国防費支出が同盟・パートナー国の中で最高水準」とし、韓国の共同防衛態勢を高く評価した。
パパロ氏は公聴会で、「北朝鮮の核能力強化を阻止するには、米戦略軍と共にする拡大抑止が不可欠」と強調した。
洪禎秀 hong@donga.com