「王座のゲーム」のＭＳ、時価総額でアップル越え一時世界首位に

５０数年間の技術ライバルであるマイクロソフト（ＭＳ）とアップルが、世界時価総額１位の座をめぐって大接戦を繰り広げている。人工知能（ＡＩ）市場で勝機をつかんだＭＳが、これまで堅固に１位の座を守ってきたアップルを猛烈に追撃し、取引中一時「王座」を奪還したりもした。パソコン時代に誕生した二つの恐竜の技術戦争において、ＡＩが「ゲームチェンジャー」として登場したという評価が出ている。

１１日（現地時間）、米ニューヨーク証券市場で、ＭＳは取引前半に上昇の勢いに乗って約１％上昇し、一時時価総額が２兆８７００億ドル（約３７７２兆ウォン）を記録し、アップルを辛うじて追い越した。午後に入ってから、ＭＳの上昇幅とアップルの下落幅が共に減り、終値基準ではアップルの２兆８９００億ドル（約３７９６兆ウォン）に及ばなかった。

ＭＳがアップルを少しでも抜いたことについて、両社の５０年間の技術戦争でＡＩが新しい巻き返しの切り札になった象徴だという分析が出ている。２０２０年も、ＭＳがアップルを追い越したことがあるが、当時は技術戦争よりパンデミック時期のサプライチェーンのシャットダウンの影響が大きかった。一方、最近はＡＩブームに支えられたＭＳが、アイフォーンの販売低迷の懸念に陥ったアップルを追撃する様子となっている。チャットＧＰＴブームの主役であるオープンＡＩの筆頭株主であるＭＳは、この１年間、株価が６１．３％上昇した一方、アップルの上昇率は３９．１％でＭＳに及ばなかった。

ＭＳは１９７５年に、アップルは１９７６年にそれぞれ起業して以来、パソコン時代をリードしてきたライバル企業だ。故スティーブ・ジョブズは、ビル・ゲイツのＭＳウィンドウズを相手取って特許訴訟を起こしたが、結局敗訴し、ＭＳはパソコン時代の圧倒的勝者となった。２０００年、フィナンシャルタイムズ（ＦＴ）選定の世界時価総額順位でＭＳは１位だったが、アップルは３３９位で、三星（サムスン）電子（１４６位）やＳＫテレコム（２１７位）よりも低かった。


金玹秀 kimhs@donga.com