米コロラド州最高裁が19日(現地時間)、トランプ前大統領について、大統領選に向けた州予備選への出馬を認めない、との判決を下した。2021年の連邦議会議事堂襲撃事件と関連し、トランプ氏に内乱扇動の容疑があると見て、大統領選出馬の資格を剥奪したのだ。
合衆国憲法修正第14条3項は、暴動や反乱に関与した者の公職立候補を制限している。ただし、トランプ氏が直ちに控訴する考えを明らかにし、保守優位の連邦最高裁でコロラド州最高裁の判決を無効にする可能性が高く、トランプ氏の大統領選出馬が不発になることはないとの見方が多い。
コロラド州最高裁は同日、「(共和党の)コロラド州予備選の投票用紙にトランプ氏を候補として含めるのは違法」との判決を下した。これに先立ち、州地裁は内乱扇動容疑を有罪と認めながらも合衆国憲法修正第14条3項は大統領には該当しないと見たが、州最高裁がこれを覆した。一方、トランプ氏側が連邦最高裁に控訴すれば、確定判決まで判決の効力を停止するという条件が付けられた。
ミシガンやアリゾナなどの激戦州でもトランプ氏の出馬資格の判決が続く予定であり、11ヵ月後に迫った米大統領選の過程に混乱が避けられないとみられている。
ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com