「家計負債が爆発すれば通貨危機の数十倍」、言葉ほどの緊張感があるのか
Posted October. 31, 2023 09:40,
Updated October. 31, 2023 09:40
「家計負債が爆発すれば通貨危機の数十倍」、言葉ほどの緊張感があるのか.
October. 31, 2023 09:40.
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政府与党は一昨日、政府与党と大統領室間の協議会を開き、再びうごめく家計負債について緊急議論した。金大棋(キム・デギ)大統領秘書室長はこの席で、「家計負債の危機が発生すれば、1997年の通貨危機の数十倍の威力があるだろう」と述べた。家計負債リスクに対する発言の中で、最も強い水準の警告だった。前政権を取り上げ、若年層の「ヨンクル(あらゆる手段を動員しての無理な)」融資と「借金投資」の危険性も指摘した。1800兆ウォンを超える巨大な家計負債は、韓国経済を脅かす最大の引き金となっている。国際通貨基金(IMF)によると、昨年末、韓国の家計負債は国内総生産(GDP)比108.1%で、スイスに次いで世界2位となっている。この5年間、借金の増加ペースは、IMFが集計する26ヵ国の中で最も速かった。利上げとともに、昨年第3四半期の1877兆ウォンをピークに減少していた家計負債は、今年第1四半期以降再び増加傾向に転じ、第2四半期は1863兆ウォン近くに増えた。住宅価格が底を打ったという心理に、「ヨンクル」融資が増え、今月、5大都市銀行の家計向け融資の残額は、この1ヵ月で2兆5000億ウォン程度増えた。1ヵ月間の増加幅としてはここ2年間で最大水準だ。政府は強い口調で警告したが、これまでの歩みを見れば、家計負債管理の意志があるのか疑問に思うのが事実だ。融資を言及し、家計負債の責任を前政権のせいにしたのも率直ではない。今年に入って、政府は不動産のハードランディングを防ぐという理由で、転売制限など不動産規制を緩和して住宅価格を引き上げ、20代や30年のパニック買いを煽り、住宅ローンの増加につながった。家計負債問題について、精巧な解決策なしにどんぶり勘定で対応したのも問題だ。韓国銀行は、現政権下で基準金利を2%引き上げて以来金利高の基調を維持しているが、金融当局は、都市銀行に対し融資金利の引き下げを圧迫し、足並みが乱れている。そうするうちに、家計負債が増えれば融資を締め付けるやり方で右往左往した。「家計負債の増加にともなうリスクを管理できるよう、マクロ経済の健全性政策を設定しなければならない」というIMFの助言に耳を傾ける必要がある。家計負債の対策が効果を出すためには、何よりも政府と金融当局が一貫して持続的な政策シグナルを送らなければならない。例外を作ったり、省庁間の足並みの乱れたりする状況は避けなければならない。直ちに苦痛を感じても、融資規制などを通じた先制的な負債縮小で、今後迫りうる衝撃を減らしていかなければならない。必要性が大きくないにもかかわらず、あれこれ理由をつけて施行しているばらまき性特例融資も減らしていくことが望ましい。
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政府与党は一昨日、政府与党と大統領室間の協議会を開き、再びうごめく家計負債について緊急議論した。金大棋(キム・デギ)大統領秘書室長はこの席で、「家計負債の危機が発生すれば、1997年の通貨危機の数十倍の威力があるだろう」と述べた。家計負債リスクに対する発言の中で、最も強い水準の警告だった。前政権を取り上げ、若年層の「ヨンクル(あらゆる手段を動員しての無理な)」融資と「借金投資」の危険性も指摘した。
1800兆ウォンを超える巨大な家計負債は、韓国経済を脅かす最大の引き金となっている。国際通貨基金(IMF)によると、昨年末、韓国の家計負債は国内総生産(GDP)比108.1%で、スイスに次いで世界2位となっている。この5年間、借金の増加ペースは、IMFが集計する26ヵ国の中で最も速かった。利上げとともに、昨年第3四半期の1877兆ウォンをピークに減少していた家計負債は、今年第1四半期以降再び増加傾向に転じ、第2四半期は1863兆ウォン近くに増えた。住宅価格が底を打ったという心理に、「ヨンクル」融資が増え、今月、5大都市銀行の家計向け融資の残額は、この1ヵ月で2兆5000億ウォン程度増えた。1ヵ月間の増加幅としてはここ2年間で最大水準だ。
政府は強い口調で警告したが、これまでの歩みを見れば、家計負債管理の意志があるのか疑問に思うのが事実だ。融資を言及し、家計負債の責任を前政権のせいにしたのも率直ではない。今年に入って、政府は不動産のハードランディングを防ぐという理由で、転売制限など不動産規制を緩和して住宅価格を引き上げ、20代や30年のパニック買いを煽り、住宅ローンの増加につながった。
家計負債問題について、精巧な解決策なしにどんぶり勘定で対応したのも問題だ。韓国銀行は、現政権下で基準金利を2%引き上げて以来金利高の基調を維持しているが、金融当局は、都市銀行に対し融資金利の引き下げを圧迫し、足並みが乱れている。そうするうちに、家計負債が増えれば融資を締め付けるやり方で右往左往した。「家計負債の増加にともなうリスクを管理できるよう、マクロ経済の健全性政策を設定しなければならない」というIMFの助言に耳を傾ける必要がある。
家計負債の対策が効果を出すためには、何よりも政府と金融当局が一貫して持続的な政策シグナルを送らなければならない。例外を作ったり、省庁間の足並みの乱れたりする状況は避けなければならない。直ちに苦痛を感じても、融資規制などを通じた先制的な負債縮小で、今後迫りうる衝撃を減らしていかなければならない。必要性が大きくないにもかかわらず、あれこれ理由をつけて施行しているばらまき性特例融資も減らしていくことが望ましい。
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