Go to contents

「ヒラリー教授」初授業、ポップスターの公演会場を彷彿

「ヒラリー教授」初授業、ポップスターの公演会場を彷彿

Posted September. 09, 2023 08:35,   

Updated September. 09, 2023 08:35

한국어

「学生の皆さん、ここはテイラー・スウィフトのコンサート会場ではありません」

今年1月、米ニューヨーク・マンハッタンのコロンビア大学国際公共政策大学院(SIPA)の「教授」に任命されたヒラリー・クリントン元国務長官(75)が6日(現地時間)、初授業で学生の爆発的な関心を集めた。講義開始20分が過ぎても学生が授業に集中せず、クリントン氏を撮影するのに夢中になっていると、見かねた他の教授が「携帯電話とカメラしか見えない。ここはポップスターのスウィフトが歌う所ではない」と撮影を止めさせた。クリントン氏も学生たちを見て「パパラッチのようだ」と笑った。

同日の講義は、2016年の大統領選挙でトランプ前大統領に敗れた後、外交専門家としての初の公開行動だ。イェール大学ロースクールを卒業したクリントン氏は、20代の頃、アーカンソー大学のロースクールで教鞭をとった。その後、ファーストレディ、上院議員、国務長官、民主党大統領候補を経て、約50年ぶりに教壇に戻ってきた。

クリントン氏は授業で、米国の世論が外交政策に及ぼす影響や効率的な政策樹立案などを講義する。米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、同日、講義室には370人の大学院生と学部生が集まった。当初800人以上の学生が受講を申請したが、米大統領警護隊(シークレットサービス)の身元確認などを経て、約半分以下の学生だけが席に着く機会を得た。一部の学生は、自分をぜひ選抜してほしいと学校側にエッセイまで提出する熱意を見せた。

クリントン氏は直接トランプ氏には触れなかったが、「彼が米国とイランの核合意を破棄した」と話した。トランプ氏が一方的に核合意を破棄したため、中東の緊張が高まったということを迂回的に批判したとみられる。前日のニューヨーク・タイムズとのインタビューでも、トランプ氏が米大統領選に向けた共和党予備選で1位であることを取り上げ、「彼がホワイトハウスに復帰すれば、どんな恐ろしい結果になるか理解してほしい」と話した。

クリントン氏は講義とは別に、コロンビア大学で外交安全保障政策を扱う研究所の設立も主導する計画だ。米グーグルの元最高経営責任者(CEO)のエリック・シュミット氏、元チリ大統領のミシェル・バチェレット氏、元駐ウクライナ米大使のマリー・ヨバノビッチ氏らも参加する予定だという。


イ・チョンア記者 clearlee@donga.com