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脱北青年キム・イルヒョクさん、「私の脱北を隠した叔母が拷問を受けて死亡」

脱北青年キム・イルヒョクさん、「私の脱北を隠した叔母が拷問を受けて死亡」

Posted August. 31, 2023 08:18,   

Updated August. 31, 2023 08:18


「手が引きちぎれるような辛さだったが、この川の向こうに良い世界があると信じて頑張った」

脱北者のキム・イルヒョクさん(写真)は30日、統一部が主催したフォーラムで、2011年に1本のロープに頼って豆満江(トゥマンガン)を渡った時の状況を説明した。キムさんは最近、国連安全保障理事会で、「独裁は永遠に続くことはできない」と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記を非難する発言をし、注目を集めた。

ソウル市中区のウェスティン朝鮮ホテルで開かれた韓半島国際フォーラム(KGF)で、キムさんは、「中国に到着しても捕まれば北朝鮮に送り返される。送還されれば銃殺されるか、政治犯収容所で死ぬまで労役を強いられる」と話した。また、「公安に捕まらないよう検問所を通過するたびに話せないふりをした」と語った。

さらにキム氏は、「父は中国製の携帯電話で話をしたことが保衛部に見つかり、強制労役所に連れて行かれた」とし、「父が飢えないよう家族は月に1度父を訪ねなければならなかった」と話した。労役所では多くの人が餓死した。海岸で乾燥したワカメを拾って食べ、ワカメが膨らんで胃が破裂して死亡した人もいたという。

キムさんによると、叔母は、キムさんの脱北を北朝鮮当局に通報しなかったため、幼い子どもと引き離された後、政治犯収容所で拷問され、その後収容所で死亡した。キムさんは、「北朝鮮住民にも私たちと同じように人間らしい生活を送る資格がある」とし、「韓国社会が北朝鮮の人権状況に関心をもってほしい」と呼びかけた。

KGFは同日、「北朝鮮の核、人権、統一」をテーマに開催された。先の文在寅(ムン・ジェイン)政権では韓半島国際平和フォーラム(KGFP)に名称が変更されたが、「平和」を取って元に戻った。金暎浩(キム・ヨンホ)統一部長官の基調講演を代読した文勝鉉(ムン・スンヒョン)次官は、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は北朝鮮の人権問題を核問題と同様に重要だと認識している」と強調した。


申圭鎭 newjin@donga.com