ロシアが約半世紀ぶりに再び月探査に乗り出した。
米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」は11日(現地時間)午前、極東地域のボストチヌイ宇宙基地で無人の月面探査機「ルナ25号」をソユーズロケットを使って打ち上げた。月の南極付近への着陸を試みる。ルナ25号は16日に月軌道に投入され、21日頃に目的地に着陸すると観測される。無事に着陸すれば、1年間、月の土壌と内部構造などを探査する。
ロシアが月に探査機を送るのは、1976年のルナ24号以来47年ぶり。当時、ルナ24号は170グラムの月の土を地球に持ち帰った。
ロシアは1966年に世界初の月面着陸に成功した宇宙大国だった。しかし、69年に米国が初めて人類を月に着陸させるなど、米ロ間の「ムーンレース」の軸は急速に米国側に傾いた。ルナ25号の打ち上げは、ロシアにとっては、米国と中国に後れていた宇宙探査競争に参加するという意味がある。同紙は、「(ウクライナ)戦争による西側世界の制裁で外部資本と技術力が不足している状況の中、『新しい道』を開拓しようとする試み」と分析した。
インドも先月14日、月の南極着陸を目標に月探査機「チャンドラヤーン3号」を打ち上げた。チャンドラヤーン3号は月の軌道を回り、23日頃に月南極に着陸する見通しだ。
ロシアとインドが月の南極に探査機を送るのは、「水」を確認するためだ。月の南極には大量の水が氷の形態で存在すると予想されているが、遠隔で分析しただけで、実際に存在するかどうかまだ確認されていない。
チョン・ナムヒョク記者 forward@donga.com