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伊メローニ首相、「民主主義のために大統領制に改憲を」

伊メローニ首相、「民主主義のために大統領制に改憲を」

Posted May. 11, 2023 07:39,   

Updated May. 11, 2023 07:39

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イタリアのメローニ首相(写真)が、議院内閣制から大統領制への政治体制の転換を模索している。イタリアはユーロ圏(ユーロを法定通貨とする20ヵ国)で3番目に規模が大きいが、政権交代が頻繁になされ、政治や社会が不安定であるという指摘が多い。

ロイター通信によると、メローニ氏は9日、「民主主義のためにこれ以上先送りできない措置を承認すべき重要な時に直面している」と述べ、野党と改憲の議論を始めた。大統領制のための改憲は、メローニ氏の昨年9月の総選挙公約だ。

イタリアは第2次世界大戦敗戦後、1948年に憲法を制定する際、ムッソリーニ(1922~43年執権)のような独裁者が出ないよう首相に対する牽制と権力バランス装置を多く設けた。首相の権限が比較的少ないため、政権が頻繁に交代し、政治的混乱は激しくなった。ロイター通信は、「イタリアは第2次大戦後、英国、ドイツの2倍を超える70の政権が誕生した」と伝えた。

メローニ氏は、議院内閣制と大統領制の要素を混合したフランス流の二元型議院内閣制を好むという。大統領は直選制で選ぶが、議会の多数党代表が首相を務め、大統領を牽制する。

改憲の見通しはあまり明るくない。改憲には、上下院それぞれ在籍議員の3分の2以上が賛成しなければならない。メローニ氏が率いる右派連合の議席は上・下院ともに3分の2に満たない。議会で否決されれば国民投票が残る。2016年、レンチ首相は上院議員数を減らして中央政府の権限を強化する改憲案を国民投票に付託したが、否決となり辞任した。

野党の「五つ星運動」(M5S)と民主党(PD)も否定的だ。M5Sのジュセッペ・コンテ党首は同日、メローニ氏と会談した後、「意見が一致しなかった」と明らかにした。


趙은아 achim@donga.com