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北米3ヵ国「脱亜サプライチェーン」、アップルは「脱Kディスプレイ」…泣き面に蜂

北米3ヵ国「脱亜サプライチェーン」、アップルは「脱Kディスプレイ」…泣き面に蜂

Posted January. 13, 2023 08:30,   

Updated January. 13, 2023 08:30

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米国・カナダ・メキシコの3ヵ国の首脳らが10日、北米地域内に半導体、電気自動車バッテリーなどの核心産業の基盤を強化することで合意した。特に、韓国、台湾などアジア諸国に大きく依存している半導体サプライチェーン(供給網)を再編する過程で、北米に半導体クラスターを構築する方針だ。「半導体崛起」を掲げた中国を牽制するため、核心分野の生産施設をアジアから北米に移すということだ。バイデン米大統領は、「半導体のサプライチェーンを強化し、誰も私たちを妨げることができないようにしなければならない」と述べた。

米政府が近隣諸国と脱アジアサプライチェーン同盟を宣言した中、アップルも韓国部品への依存度を下げることに速度を出している。米メディアによると、アップルはディスプレイを自社開発し、来年末のアップルウォッチを皮切りに、iPhone、iPadなどに段階的に使用する予定だ。アップルにディスプレイを供給してきたサムスンディスプレイ、LGディスプレイなど国内企業の打撃は避けられない見通しだ。iPhoneの最新機種パネルの約9割を占めていた両企業には、Appleの宣言は青天の霹靂(へきれき)に相違ない。

10年間、先頭を守ってきた韓国ディスプレイ業界は、すでに中国製の低価格の量的攻勢に押され、昨年に売上高世界1位の座を奪われた。未来のディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)分野も中国の追撃が激しい。電気自動車のバッテリー市場で、国内シェアは中国企業に押され低迷している。韓国の主力産業が中国の大攻勢で後退する中、自国中心のサプライチェーンの再編を図る米国の「離脱と牽制」まで心配する状況になった。

問題は、米国のこのような動きが一時的でも断片的でもないということだ。米国は、自国の製造業の復活に向けて、与野党と政府、企業が一つのチームとなって「メイド・イン・アメリカ」の競争力を強化する構えだ。米国の「脱アジア」、「脱韓国」の動きは、半導体とディスプレイを越えて他の製品にも拡散する可能性が高い。中国は、莫大な補助金を注ぎ込み、先端産業を育成している。

ますます激しくなる自国中心主義の流れは、サムスン・LGのようなグローバル企業も独自では乗り越えることが困難だ。最近、政府が大企業の半導体・バッテリーなどの施設投資に対する税額控除率を15%に引き上げ、投資増加分に追加控除まで与えることにしたのは、韓国経済がグローバル競争で生き残るための最小限の措置にすぎない。グローバル競争で韓国企業が淘汰されないようにするには、戦略産業に対するより大胆な支援と規制革命が必要だ。国会も、「メイド・イン・コリア」を支援する法案には与野党を問わず積極的な立法に乗り出さなければならない。