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新年、より大きな「戦争」の始まり

Posted January. 03, 2023 08:22,   

Updated January. 03, 2023 08:22

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西欧の戦争史を見ると、戦争のたびに兵士の間で流行語のように広まる言葉がある。「クリスマスには家に帰ることができる」。戦況が少し好転したり戦闘が落ち着いてきたりすると、このような噂が信仰のように広まる。将校らがそのつどやって来て違うと否定することもできない。後に兵士たちが騙されたと不平を言い、指揮官がそのようなことを言ったことはないと言ってもだ。

明日は今日より良いだろうという考えは、科学ではなく希望だ。ただ、そのような根拠のない希望が魂のエネルギーになるのは明らかに科学だ。しかし、世の中は希望とは反対に動く。20世紀の戦争史を見ると、新年の大攻勢が最も恐ろしい。規模も大きく、無謀でもある。なぜ戦況が、天体の動きと共に作動するのかは知り得ないが、独ソ戦争、韓国戦争で、新年は恐ろしい新年だった。

1941年にモスクワに向かって破竹の勢いで進軍していたドイツ軍は、11月になると力及ばす迷走し、12月には守勢に転じた。戦況に鼓舞されたスターリンは、全ての戦線で大反撃を命じた。司令官のジューコフは反対したが、スターリンの意志を挫くことはできなかった。敵の側でも、撤退して防衛線を効率的に整備しようというドイツの将軍たちの提案をヒトラーが拒否した。

42年1月、ロシア北部のレニングラードから南方のクリミア半島までの全ての戦線でソ連軍とドイツ軍が衝突した。戦況は文字通り混乱であり、どちらも決定的な勝利を収められないまま、数百万の命が失われた。

翌年43年には新年の大攻勢はなかった。兵士は減っても戦争を運用する能力は増大し、クリスマス、新年とは無関係に連続的な大攻勢が続いたからだ。

新年にこのような話をすることは気乗りがしない。しかし、生活を変えて勝利をもたらすのは感情的な思考ではなく冷徹な分析と闘志だ。いろいろな嵐が待っている2023年は、新年にこのような話をするのに適した一年のようだ。敵の大攻勢は偉大な勝利の前提条件だ。