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ユーチューバーと車椅子のグラビア、「障害者の『禁断の領域』を犯したい」

ユーチューバーと車椅子のグラビア、「障害者の『禁断の領域』を犯したい」

Posted July. 14, 2022 09:30,   

Updated July. 14, 2022 09:30

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色とりどりのグラフィティが施された「ヒップ(Hip)」な車椅子…。ユーチューブチャンネル「転がれクルニム」の運営者である脳性麻痺障害者のキム・ジウさん(21)にとって、車椅子はファッションだ。彼女は昨年9月から毎月、韓服やウェディングドレスなど様々な衣装を着て、それに適した車椅子のデザインを披露する写真集プロジェクト「今月の車椅子」を手掛けている。彼女が街に出るたびに、人々の視線が集中する。車椅子に乗っているからではなく、彼女の車椅子が目立つほど個性的だからだ。

「これまでの私の車椅子は他人からの視線を受ける受身的な存在だったとすれば、今は他人の目を引くファッションになりました。このごろはその視線を楽しんでいます」

脳性麻痺障害者、ユーチューバー、ソウル大学学生、ラジオDJ、モデル、演劇俳優…。やりたいことも、言いたいことも多いキムさんは最近、エッセイ「言いたいことが多くて、転びます」(ヒューマニスト)を出版した。12日、電話で会ったキムさんは、「障害者という理由でできないと思うことほど、もっと挑戦してみたかった。私は行けないところも、できないこともない」と話した。

本には、入試と差別の壁を越えたキムさんの学生時代が盛り込まれている。小学生の時、担任の先生さえ「研修会に行かないのはどうか」と勧めたが、キムさんは、クラス委員の研修会まで含めて、6年間、7回の研修会に参加した。彼女が研修会に参加することを当たり前に思うと、学校が変わり始めた。キム氏を除いて行くのが当たり前だった学校が、まず障害者補助活動家を招いて、彼女と一緒に研修会に出る準備をすることになったのだ。

彼女は車椅子に乗っているという理由で、夢をあきらめなかった。学校でも指折りの優等生だった彼女は、「家から近い大学に進学するのはどうか」という母親の勧めにも、ソウル大学社会学科に入学した。理由は簡単だった。「行けるから」(笑)

その代わり、車椅子で行ける道を広げてきた。キム氏は昨年4月、「ソウル大学でのバリアフリーの保障のための共同行動」を立ち上げ、現在まで冠岳区(クァンアクグ)からの予算支援で、ソウル大学周辺の飲食店32ヶ所にスロープを設置した。彼女は、「車椅子が入れる『グルメ』リストを増やしていけば、いつか私が招待される空間も増えるだろうという信念からスタートしたことだった」と話した。2017年からユーチューブチャンネルを運営しているのも、禁断の領域を侵したかったからだ。「どんな放送にも、障害者パネルは出てこないんです。誰も私たちの話をしないなら、私が先に話せばいいんです。私は言いたいことがたくさんありますから」


イ・ソヨン記者 always99@donga.com