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キューピッドが放った旋律、恋に落ちる5月

キューピッドが放った旋律、恋に落ちる5月

Posted April. 29, 2022 08:38,   

Updated April. 29, 2022 08:38

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「驚くほど美しい5月、すべての芽が出る時/私の心の中に愛が湧き出た」(ハイネとシューマンの曲「詩人の恋」第1曲「美しき5月に」)

2020年5月に、ピアニストのマルクス・ハドゥラ(ウィーン国立音楽大学教授)と呼吸を合わせて、シューマンの「詩人の恋」のアルバムをリリースした「高貴な声」のテノール・キム・セイル(写真)が、この美しいシューマンの歌曲集を5月12日、ソウル芸術の殿堂IBKチャンバーホールで披露する。新型コロナによる2度の延期の末に開かれる舞台だ。アルバム作業を共にしたハドゥラが伴奏を引き受ける。

2年前のアルバムレビューで、記者はこのように書いた。アルバムの最も強烈な印象は、歌詞の単語一つ一つに対する拘りと精密な細工だ。キム・セイルの声は、「詩人の恋」の伝説的な解釈者の一人だったドイツのテノール、ペーター・シュライアーを連想させるが、鼻腔の内側に平たく折れる共鳴が少ないため、いっそう聞きやすい。この曲の歴代ベストレコーディングと肩を並べるに値する。キム・セイルが精巧に表現した歌詞とメロディーは、まるで聞く人を実際に失恋したかのようにさせたため、休日の夏の朝の居間をしばらく喪失感に陥り、ぐるぐる回った」

キム・セイルは、「この曲は、学生時代に初めて接した恋歌であり、『初恋と叶った奇跡』と表現するほど愛する作品だ」と明らかにした。「歌曲の無限な想像力の中に、シューマンやハイネ、キム・セイルが一緒に存在します。この歌に接する方々の心の中にも、この興味深い絵が繰り広げられることを願っています」

リサイタルの前半は、シューマンが結婚した年に作曲した歌曲集「リーダークライス」作品24を歌う。4万~6万ウォン。お問い合わせは1544~1555まで。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com