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セウォル号と崔順実捜査で分かった大統領報告の実態、尹氏の執務室移転決心のきっかけに

セウォル号と崔順実捜査で分かった大統領報告の実態、尹氏の執務室移転決心のきっかけに

Posted March. 23, 2022 08:56,   

Updated March. 23, 2022 08:56

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「不便になるかもしれないが、私はあのような方式では仕事はしない」

尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が、大統領執務室の移転を考えたのには、検察在職当時、大統領府内部の大統領報告体系の全般を捜査した経験が影響したという。

尹氏の関係者は22日、「尹氏は過去、国政壟断特検捜査チーム長として派遣され、崔順実(チェ・スンシル)氏関連疑惑やセウォル号惨事当日の朴槿恵(パク・クンへ)前大統領の7時間の行動を捜査し、大統領府内部の報告体系全般を確認した」と話した。そして、「いわゆる『ドアノブ3人衆』をはじめ、秘書官や付属室など大統領府内の幾層もの報告体系を経るため、報告が遅れたり歪曲したりすることも確認した」とし、「大統領府を出るという尹氏の決心には、このような経験がある程度影響を及ぼした」と付け加えた。

2016年12月、国会国政壟断真相究明特別委員会では、大統領府の報告体系が議論になった。「大統領への書面報告はどのようにするのか。(国家安保室の)中佐が走って持っていくのか、あるいはファックスで送るのか」というある委員の質問に、金章洙(キム・ジャンス)国家安保室長(当時)は、「自転車に乗って行く場合もあり、走って行く場合もある」と答えた。書面報告も、秘書棟から本館執務室や官邸まで自転車に乗って行かなければならず、大統領が報告書を閲覧したのかもわからない大統領府の業務環境が、尹氏に強い印象を与えたということだ。

尹氏は最近、周囲に「大統領への報告に時間をかけていては、実質的な報告ができるだろうか」とし、「参謀が大統領のそばで働き、常に意思疎通するのが望ましい」と話したという。


張寬錫 jks@donga.com