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核合意を控えて…イランがイラクの米国領事館付近をミサイル攻撃

核合意を控えて…イランがイラクの米国領事館付近をミサイル攻撃

Posted March. 15, 2022 08:56,   

Updated March. 15, 2022 08:56

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西側国家と核合意(JCPOA・包括的共同行動計画)の再建会談を行っているイランが、イラク北部のクルド人自治区のアルビルにある米国領事館近くの地域に向かって異例にもミサイル攻撃を強行したと、AP通信などが14日付で報じた。

AP通信などによると、イランの革命防衛隊は、「シオン主義者の陰謀と悪魔の行為のための戦略的な中枢を精密誘導ミサイルで狙った」とし、アルビルにある「イスラエル戦略施設」を前日、弾道ミサイルで攻撃したと主張した。イランが使ったミサイルの数は計12発だという。革命防衛隊は、今回の攻撃が5日にシリアでイスラエルの爆撃によって死亡したイラン革命防衛隊兵士2人のための報復だと明らかにした。この攻撃で、クルド人1人が負傷した。

だが、イランが攻撃した地点の近くには建設中の米国の新しい総領事館があり、イランの攻撃の意図をめぐって論議が起こっている。イラクのある官僚はAP通信に、「アルビルにある米国領事館が攻撃のターゲット」と述べた。ただし、米国やイラクの高官らは、攻撃のターゲットが米国領事館であることを否定した。

バイデン政権は強く非難した。米国務省のプライス報道官は、「とんでもない攻撃」としながらも、「米国領事館は人命被害や物理的な被害を受けていない」と明らかにした。

イランが米国を狙ったことが事実なら、2020年1月以降、イランの米国に対する直接的な攻撃は初めて。当時、イランは米軍がイラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したことに対する報復として、イラク西部の空軍基地を攻撃した。

イランが、核合意再建に向けた圧力用として意図的に米国領事館近くを狙った可能性も排除できない。現在、オーストリア・ウィーンで行われている核合意会談は、合意が差し迫ったという観測が流れていたが、ロシアがウクライナ侵攻に対する経済制裁でイランでの経済活動を例外にするよう求め、難関に直面している。


黃聖皓 hsh0330@donga.com