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ロシアのウクライナ侵攻で、サケとスケトウダラが暴騰

ロシアのウクライナ侵攻で、サケとスケトウダラが暴騰

Posted March. 15, 2022 08:57,   

Updated March. 15, 2022 08:57

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ソウル西大門区(ソデムンク)のある和食店は10日からサケ丼をメニューから外した。卸売商がノルウェー産のサケの価格を最近2週間で4割以上引き上げたためだ。取引先は「ノルウェーから韓国に来る航空貨物便が行き詰り、発注量の4分の1しか入ってこない」とし、「最悪の場合、サケの供給が停止するかもしれない」と伝えた。

ロシアのウクライナ侵攻が3週間目に入り、サケやスケトウダラなどの輸入水産物の価格が暴騰している。ノルウェー産のサケは主にロシア経由の航空便で輸入するため、ロシア領空の閉鎖で迂迴路を利用するため航空運賃が高くなった。ロシア産スケトウダラは、遠洋操業と輸入代金の決済が行き詰り、冷凍備蓄分に依存している。

 

鷺梁津(ノリャンジン)水産物卸売市場によると、14日のノルウェー産のサケ(1キロ)の卸売価格は2万4500ウォンで、3週間前(1万3100ウォン)より87%上がった。ノルウェーのサケを直輸入するある卸売業者によると、取り引き先の飲食店に供給するサケの切り身(1キロ)が3週間前より1万3千ウォン値上がりした。

マートも値上がりした。イーマートは、ノルウェー産のサケ(100グラム)を先週3880ウォンから4480ウォンに15%引き上げ、ロッテマートは3780ウォンから4780ウォンに26%引き上げた。ホームプラスは15日、3890ウォンから4190ウォンに7.7%値上げする。迂回航空料など物流費の急騰が原因だ。

食卓によく上がるスケトウダラの価格も上がっている。韓国農水産食品流通公社によると、冷凍スケトウダラ1匹の小売り価格は14日、2655ウォンで、ロシアが侵攻した先月24日(2351ウォン)より12.9%上がった。国内のスケトウダラの流通量の6割以上がロシア産だ。ロシア産冷凍スケトウダラの卸売価格も2週間で12%上がった。

ロシア沖でスケトウダラの遠洋漁業をするA社は、現地政府に払わなければならない入漁料を支払えず、来月の操業が不確かな状態だ。ロシア銀行が制裁対象になり、送金ルートが閉ざされたためだ。スケトウダラを輸入するB社は、「ロシア業者にルーブルで決済してきたが、為替相場が揺れ動き、当分の間、商品の購入を停止している」とし、「現在取り引きされているスケトウダラの価格は前年比で3割上がった」と伝えた。自営業者が加入するネットカフェには、「干したスケトウダラの価格がさらに上がる可能性がある」とし、干したスケトウダラを買い占めなければならないという書き込みもあった。

給食業者と食品業者の多くは、サケとスケトウダラは3~6ヵ月の備蓄分があり、直ちには影響がないという立場だが、下半期(7~12月)まで事態が長期化すれば価格が高い米国産スケトウダラへの輸入先の変更が避けられず、値上がりするものと予想される。


申東秦 shine@donga.com