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撮影は終わったが、興行はどうだろう 大作の韓国映画は「公開氷河期」

撮影は終わったが、興行はどうだろう 大作の韓国映画は「公開氷河期」

Posted February. 04, 2022 11:14,   

Updated February. 04, 2022 11:14

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先月26日に、旧正月連休を狙って公開された韓国映画の大作「海賊:鬼の旗」と「キングメーカー」をめぐり、凍りついた劇場街に春風を吹き込むだろうという期待が高かった。しかし連休期間中、オミクロン株の拡大のため、2日まで「海賊」は88万人、「キングメーカー」は48万人余りが観覧するのにとどまった。

二つの大作は、オミクロン株の直撃を受け、期待外れの成績を出しており、映画館業界ではさらに厳しい寒さに見舞われている。こうした雰囲気のため、3日現在まで、今月と来月に公開が確定した制作費100億ウォン以上の韓国映画の大作は0本。「海賊」や「キングメーカー」の公開を最後に、大作が姿を消したのだ。

先月に公開予定だった「非常宣言」は、ソーシャルディスタンスの強化措置により公開が延期されて以降、公開日を確定できずにいる。航空災害ブロックバスター「非常宣言」には、宋康昊(ソン・ガンホ)や李炳憲(イ・ビョンホン)、全度姸(チョン・ドヨン)、キム・ナムギルなど、豪華な俳優が出演する上、制作費だけでも245億ウォンに上る。

かつてボックスオフィス1位を記録した「鳴梁(ミョンリャン)」(1762万人)のキム・ハンミン監督が演出した「閑山(ハンサン):龍の出現」も、昨年夏から今夏に公開が延期されたが、ソーシャルディスタンスの強化などの変数が多く、なかなか公開できずにいる。「タチャ、イカサマ師」を制作したチェ・ドンフン監督の「外界+人」と日本の巨匠・是枝裕和監督が演出した初の韓国映画で、宋康昊やカン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウンが出演した「ブローカー」は、それぞれ昨年4月と6月に撮影を終えた。しかし、これらの映画も、今年の公開が予想されるだけで、具体的な時期を見計らうのは難しい状況だ。「海雲台(ヘウンデ)」と「国際市場」など、1000万人観客の映画を2本も制作したユン・ジェギュン監督の「英雄」は、2020年から今年に公開が延期されたが、正確な公開時期は出ていない。

これまでボックスオフィス20位内に入った映画のうち、韓国映画は15本で、「釜山(プサン)行き」や「鳴梁」「神と共に」のシリーズなど、大作が多数を占めている。韓国映画の大作は、観客を劇場に導く代表的な誘因コンテンツとなっている。映画評論家のキム・シム氏は、「家族連れで映画館を訪れさせる韓国映画の大作なしでは、映画界の雰囲気は盛り上がらないだろう」と話した。

公開を見合わせた後、一つ二つと公開されて劇場街を占領するハリウッドの大作も、韓国映画の大作が公開日をめぐって「機嫌を窺う」要因となっている。今月と来月に公開が確定した映画は、「355」や「ナイル殺人事件」「アンチャーテッド」「ザ・バットマン」「ムーンフォール」など、ハリウッド大作が結構多い。とある映画会社の関係者は、「大作は、巨額を投じて作り出しただけに、映画市場の環境が最も良い時期に公開すべきではないか。泣きたい気持ちで寝かせておいている」と話した。

各映画館は、アイマックス(IMAX)館のような特殊な映画館を活用する戦略で、観客獲得に乗り出している。CGVは、9日、アイマックス館で「DUNE/デューン、砂の惑星」と「ダンケルク」を、4DX館では「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」を再公開する。メガボックスも、9日、「DUNE/デューン、砂の惑星」をドルビシネマ館で再公開する。

CGVによると、昨年12月15日に公開され、パンデミックの中でも740万人の観客を動員した「スパイダーマン:ノーウェイホーム」は、先月2日までIMAX観の客席シェアが43.9%に達した。同期間の一般館のシェアの24.3%を大幅に上回る。ソーシャルディスタンスにより、客席を50〜70%まで埋めることができることを考慮すれば、IMAX館が観客を引きつける役割を十分に果たしたのだ。CGVコミュニケーションチーム長のファン・ジェヒョンさんは、「映画館でしかできない観覧経験を提供して、観客が映画館に戻ってくるようにしたい」と話した。


孫孝珠 hjson@donga.com