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準備なしに進めて破局で終わった45日間の「ウイズコロナ」

準備なしに進めて破局で終わった45日間の「ウイズコロナ」

Posted December. 16, 2021 08:30,   

Updated December. 16, 2021 08:30

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15日午前0時基準、新型コロナウイルスの新規感染者が7828人、重症者964人と集計され、過去最多を記録した。金富謙(キム・ブギョム)首相は15日、「現在の防疫状況を重く見て、さらに強力なソーシャルディスタンシングを施行する」と明らかにした。先月1日に段階的日常回復(ウイズコロナ)を始めて45日で白旗をあげたのだ。政府は早ければ16日、私的な集まりの人数を4人に減らし、飲食店やカフェの営業時間を午後9時までに制限する措置を発表する。

一定規模の感染者の発生を受け入れるウイズコロナ体制では、感染者を適時に治療できる医療システムが必須だ。政府は1日の感染者1万人までは耐えられると豪語してきた。しかし、ウイズコロナ開始13日目になると、1日の感染者が2000人台なのに、ソウルの重症者の病床稼動率は非常計画稼動基準の75%を上回り始めた。2週間後、1日の感染者が4000人台に増加すると、全国の病床稼動率も75%を超えた。ワクチンの3回目接種の時期を逸したため、免疫効果が落ちた高齢層の中から重症者が大量に発生したためだ。医療システムが麻痺し、14日現在のコロナ致死率は1.62で、1日に感染者が5万人発生する英国(0.28)より5倍も高い。

政府が先月29日と今月3日に相次いで出した特別防疫対策も、準備不足で効果を出せていない。自宅療養が義務づけられたが、在宅感染者の管理と救急対応システムの不備で、自宅療養中の感染者の間で死者が続出している。1週間の啓蒙期間を経て13日に施行された防疫パスは、サーバーの過負荷で2日目に接続障害が発生した。今年6~8月のワクチン予約の時に起こったアクセス障害を啓蒙期間を置いても避けることができなかったのだ。

今や運良く病床があっても救急車がなく、数十時間待つ状況までになった。感染力が強いオミクロン株が本格的に流行する前なのに、今月末には1日の感染者が9500人、来月末には1万5000人にのぼる見通しだ。政府はソーシャルディスタンシングの施行でさらなる破局を防ぎ、大きな被害を受けることになる小規模事業者の支援策を打ち出さなければならない。政府は、病床稼動率と週間危険度が一定水準以上なら非常計画を発動すると発表しながら、自ら立てた原則に反して施行を先送りし、防疫も経済も被害だけ大きくした。非常計画マニュアルを再整備し、虻蜂取とらずとなる愚を二度と犯してはならない。